「いだてん」最終章へ 勘九郎は「ニトロエンジンでアクセル全開で突っ走る」

[ 2019年10月27日 06:00 ]

「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」で主演を務める阿部サダヲ(右)と中村勘九郎
Photo By 提供写真

 俳優の阿部サダヲ(49)、中村勘九郎(37)が主演を務めるNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」が、きょう27日放送の第40話「バック・トゥ・ザ・フューチャー」から1964年の東京五輪に向けた物語の最終章へと突入する。今月1日に撮影を“完走”させた2人が、作品への思いや来年に迫る2020年の東京五輪について語った。

 今作では、日本人初のオリンピック選手となった“日本のマラソンの父”金栗四三を勘九郎が、東京オリンピック招致に尽力した日本水泳連盟元会長の田畑政治を阿部が、それぞれ演じた。 勘九郎は「歴史の授業でも近現代は期末試験のギリギリになって駆け足でやってしまう。五輪を通じて近現代の歴史を知れば知るほど、今の僕たちが学んでおかなきゃと思います」としみじみ。阿部も「(近現代を)意外と自分も勉強していないなと思いました。勉強になったし、もっと知って良いことなんじゃないかな。皆さんは知らないこと嫌うので、知ればいいのにと思います」と語った。

 中でも注目を集めているのが宮藤官九郎氏(49)の脚本。大河ドラマとしては異例となる「このドラマは史実を基にしたフィクションです」という注釈テロップも付けられた。阿部は「毎回、2話分できるんじゃないかと思うくらい脚本が詰まっています。宮藤さんは、書き終わって“まだ書き足りない”と言っています。そこが凄いです。ただ、結構カットされているんですよね。おもしろいシーンもあったんですけどね」と苦笑い。勘九郎も「せっかくこれやったのに…とかありましたね」と共感しつつ笑った。

 「最初、撮影に入る時は“日曜8時に笑いを取る”とか言っていたけど、感想を聞くと泣けたという人が多い。宮藤さんから良い裏切りをもらいました」と阿部。その言葉通り、様々な登場人物がその時々の“主役”として描かれる群像劇なのも今作の魅力だ。

 来年には2度目となる東京五輪が開催される。すでにチケット抽選に当選している勘九郎は「サッカーと陸上が当たりました。陸上の最終日も当たったので、(金栗を演じているので)生で見れるのはうれしい。でも、もしサッカーで日本が決勝に行ったら陸上を蹴って(サッカーの)決勝に行っちゃうな」と早くも胸を高鳴らせている。 阿部は「ぼくはチケットの申し込みをしていないです。(チケットがなくても)見れるという、ちょっと甘えた気持ちがあって…」とジョーク。「でも作品に関わったので行きたい気持ちがあります。自分の役柄的には、競技というよりも選手村に行きたいです」と運営側の舞台裏にも興味津々だ。

 いよいよ物語は約10カ月の放送を経てラストスパートに入る。阿部は「北島康介さんがカエルを食ったりしているんでね。北島さんは“飲み込めねぇ”て言っていました。そこは見て頂きたい」と茶目っ気たっぷりにコメント。勘九郎は「今までもすごいエンジンでしたが、これからはニトロエンジンでアクセル全開で突っ走るので楽しみです」と呼びかけた。

続きを表示

2019年10月27日のニュース