小池さん、さいとう・たかを氏に送った脚本が転機 後進も育成

[ 2019年4月20日 05:30 ]

小池一夫さん死去

小池一夫さん
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 突然の訃報に漫画界や芸能界も悲しみに包まれた。小池さんは1968年、漫画家さいとう・たかをさんのプロダクションの脚本家募集に応募し、300人の中から合格。2年間「ゴルゴ13」「無用ノ介」などの脚本を書いて腕を磨いた。

 さいとうさんは「私が脚本を見て選んだ。血液型がB型だからだろうか。“拡散型思考”ともいうのか、いろいろな角度から斬り込み、私にない発想の物語を書いていた」と振り返り「長い間この業界に貢献してもらってありがとう」と感謝した。

 小池さんは77年に養成所「小池一夫劇画村塾」を開校し、後進の育成にも力を注いだ。「うる星やつら」で知られる高橋留美子さん(61)も門下生の一人。「劇画村塾でのはつらつとしたお姿が思い出されます。お疲れさまでした」と悼んだ。同じく門下生で「北斗の拳」の作画で知られる原哲夫さん(57)も「まだ右も左も分からない時に、漫画の基本と道筋を示してくださった大恩人。尊敬と感謝の念に堪えません」と肩を落とした。

 02~04年にテレビ朝日で放送された、小池さんが原作の時代劇「子連れ狼」に主演した北大路欣也(76)は、59歳で主人公の拝一刀を演じた。当時「欣也くん、ちょっと年取りすぎてないか?」と心配する小池さんに「いえ、精神も肉体も今がベストです」と答えたという。作品は大成功し「先生とゴルフで競い合った時を思い出します。感謝を込めて、合掌」とコメントを寄せた。

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2019年4月20日のニュース