「ファミリーヒストリー」中村勘九郎 ルーツに「衝撃」母・好江さんが番組最長インタビューで秘話明かす

[ 2019年2月10日 15:30 ]

「ファミリーヒストリー」に出演、自身のルーツを知る中村勘九郎(C)NHK
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 NHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(日曜後8・00)の前半の主演を務める歌舞伎俳優の中村勘九郎(37)が11日放送のNHK「ファミリーヒストリー」(月曜後7・30、月1回)に出演。自身のルーツを知り「本名の『波野家』のルーツを知れたというのは衝撃でした。家の宝物ができたとないう感じです」と収録を振り返っている。

 著名人の家族の歴史を本人に代わって番組が徹底取材。アイデンティティーや家族の絆を見つめる、驚きと感動のドキュメント。

 六代目勘九郎の祖父は人間国宝だった十七代目中村勘三郎(1909〜1988)。父はご存知、十八代目中村勘三郎(1955〜2012)。華々しい歌舞伎俳優の家・中村屋の歴史を紐解くと、激動の日々が浮かび上がる。祖父は幼くてして父親を亡くした。後ろ盾を失う中、耐え抜いた日々が明らかになる。また、母・好江さんが語るのは亡き夫・十八代目勘三郎の素顔。さらに、幼き頃の勘九郎と祖父との秘話。歌舞伎の伝統を守る家族の覚悟に迫る。

 好江さんが披露した4歳の勘九郎と祖父・十七代目勘三郎の舞台共演エピソード。番組プロデューサーは「祖父が激怒して、勘九郎さんは押入れへ逃げ込んだそうです。勘九郎さんにとってはトラウマになったほどの出来事でした。ただ、そこには祖父が孫に芸を伝える思いが込められていました。好江さんは『忘れられない出来事』と涙を浮かべて話してくれました。実は『ファミリーヒストリー』で最も長いインタビューになりました。スタッフたちも、もらい泣きしたほどです」と明かした。

 勘九郎も「本当に優しかった祖父に初めて怒られたのがその時だったので、昔はトラウマのようになっていました」と振り返り「役者の家だから怒られて当たり前というのはあるんですが、4歳の子どもが烈火のごとく怒られたことに対して、父が役者ではなく父親になってかばってくれたというのは知らなかったし、その時に母が取った行動というのも愛があふれていて幸せな気持ちになりました」と“新事実”に感慨もひとしお。

 また、祖父・十七代目勘三郎が14歳の時、街で出会った飴売りのおばあさんが困っている様子から家に引き取ることに。これが新聞記事になったというエピソードに「祖父はユーモアにあふれていて、感情表現がとても大きく深い人だったので、子供の頃からそういう感じだったのだなと改めて思いました。僕が6歳の頃に亡くなっていますが、祖父の雰囲気や優しかったことを覚えているので、会いたくなりました」と祖父への思いを新たにした。

 「もちろん役者をやっていた先祖については“芸名”として知ってはいましたが、本名の『波野家』のルーツを知れたというのは衝撃でした。長い時を経て番組で教えていただいたので、このルーツのことは子供たちにも、もちろん話をしましたし、子供たちにも受け継いでいってほしい家の宝物ができたなという感じです」と番組の取材力に驚き。

 「僕のファミリーヒストリーは役者をしていた人たちの話なので、今は携帯で少し調べたら、さかのぼれてしまいますが、それだけじゃない素の部分というか、本名の部分を知ることができました。やはり妻・母がいなければ成り立っていないというか、そのありがたみを感じられたので、そういう部分も楽しみに見ていただけたらなと思います」と感謝した。

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2019年2月10日のニュース