「EXILE」USA ケニアの「象の孤児院」訪問、特番で野生動物の現状伝える

[ 2018年7月13日 05:30 ]

ケニア・ナイロビの「象の孤児院」を訪れ、小象と触れ合うEXILEのUSA
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 「EXILE」のダンサーUSA(41)がアフリカ・ケニアを訪れ、動物たちの置かれた現状を伝える「地球に生きる仲間たち!絶滅危惧種に会いに行こうinアフリカ」が15日午後4時から、RKBなどで放送される。

 爆発的な人口増加が要因の一つとなっている環境破壊により、人間も動物も植物も住みにくい地球になりつつある。世界には100万種以上の動物が共存しているが、WWF(世界自然保護基金)によると、そのうち約2万5000種以上が絶滅の危機に瀕しているという。

 野生動物の楽園というイメージがあるアフリカ・ケニアも例外ではなく、USAがその現場を訪れ、何が起こっているのかを自らの目で確かめた。同地訪問は2回目で、足を運んだのは首都ナイロビにある「象の孤児院」。密猟者に襲われて親をなくした子象たちが保護されている施設で、そこでの触れ合いで心をなごませた。その後、野生の群れにも遭遇し「優しさと力強さの両方を持っている」と心を動かされた。

 この旅にはプロフェッショナルも同行。福岡県の大牟田市動物園で飼育員を務める河野成史さんで、2人で絶滅危惧種が多く生息する「マサイマラ国立保護区」へ。国際的な取引が原則禁止の象牙やサイの角などを求める悪質な密猟者たちが出没する現状を目の当たりにした2人は、希少な野生動物を守るため、24時間365日態勢で監視を続けているレンジャーに同行、「動物保護」への熱い思いを高めた。

 さらに、アフリカ最大の湖であるヴィクトリア湖へ。かつては約400種の固有種が生息していたが、淡水魚の漁獲量減少に歯止めをかける目的で放流された巨大魚ナイルパーチが、逆に固有種を食い荒らし、約100種が絶滅したという。その上、ナイルパーチ自体の漁獲量も減少。大きな恩恵をもたらしていた湖を再生させるためには何が必要かが問われており、現地のルオ族の小学校では、動物保護の意識を高める授業を実施。2人はルオ族の伝統舞踊で歓迎され、“ダンスは世界共通言語”をテーマに活動するUSAはもちろん大感激だった。

 今回の旅でUSAが熱望していたのがサバンナにある小さな集落、マサイ村の訪問で、ついに実現。そこで福岡県北九州市出身の永松真記さんと出会った。世界を飛び回る添乗員だったが、マサイ族の男性と結婚。彼女の案内で文明から隔絶された伝統的な生活を体験することができた。この地で印象的だったのはマサイ族と「エンチョショロイ」という野鳥の共存だ。両者の協力により、人間はハチミツを、鳥は蜂の子という食べ物を得ており、永松さんからマサイ族が昔から“無意識の共存=無意識の保護”を行ってきていることを教えられた。

 河野さんは大牟田市動物園で早速、ケニアでの経験を生かしてキリン舎に新しい仕掛けを設置。そこへUSAがサプライズ訪問。2人はアフリカの地で学んだ最前線の動物保護を念頭に、動物園の将来設計に思いを巡らせた。

 同番組はRKBのほか、TBS、MBS、CBC、HBCで放送される。

 ≪大牟田市動物園では「行動展示」を実施≫同園では動物の本来の行動、つまり“野生”を引き出す狙いで、エサの与え方などに工夫をこらす「行動展示」を実施。さらに健康寿命を延ばすため、麻酔を使わない採血や健康診断を行っているほか、繁殖を目指し“種の保存”にも取り組んでいる。

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