“ハジけた”玉山鉄二 赤塚不二夫役でブレーキかけない演技に「快感」

[ 2018年6月5日 15:52 ]

土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」初回試写会でみんなで“シェー”のポーズを取る(右から)長谷川京子、玉山鉄二、比嘉愛未、森川葵
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 NHK総合で30日よりスタートする土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」(土曜後8・15、初回のみ後7・30)の初回試写会が5日、東京・渋谷の同局で行われ、主演の玉山鉄二(38)をはじめ、比嘉愛未(31)、長谷川京子(39)、森川葵(22)といった主要キャストそろって出席した。

 「天才バカボン」などのギャグ漫画を世に送り出した赤塚不二夫の実娘・赤塚りえ子氏の同名エッセーのドラマ化。不二夫の没後10年を機に、家庭では“ダメな”父親だった不二夫(玉山鉄二)の姿を通じ、彼の考える「家庭」のあり方を笑いと涙で描く。

 誰もが知る赤塚不二夫役というオファーに、玉山は「最初は僕じゃないんじゃないかと思って、首を縦に振ることができなかった」。その後、自分自身で不二夫のことを調べ、ドキュメンタリーを見るなどする中で、「まだやると決めていないのに、彼の生き方にだんだん憧れて抱くようになった」とオファーを受けることを決めた。

 玉山は「毎日毎日、不二夫を演じていく中で、心地良さというか、ブレーキをかけないことであったり、何かを考えないで何かをすることに快感を覚えてしまった自分がいた」と演じる中での気持ちの変化を告白した。

 同作の演出を担当した伊勢田雅也氏は「玉山さんの演技はやっぱりいい。かっこいい役ではないが、突き抜けてやっていて、新境地を開かれたのではないかと感じるような良さがある」が絶賛するほど、作中はハジけた演技が炸裂している。

 玉山は「ハーサルからひらめいたことを言葉にして体で表現してやろうとしていた。自分の中でのブレーキを外すというか、(アドリブで)たまに失礼なこと、この場で言えないようなことを言ったりすることも多々あったんですけど、その場が笑い包まれればいいと、とにかくブレーキを踏まないことを心がけていました」と笑顔を浮かべた。

 不二夫の2番目の妻・眞知子を演じた比嘉は「不思議な家族だなという印象があったけど、原作を読ませていただいて、なんて愛おしくて、なんておかしな家族なんだろうと思って、ぜひこの家族の一員になりたいと思った。(現場に入って)不思議なぐらい、自然と1つの家族になれた。これは作ったものではなく、出会いだと思う。今回の出会いは宝だなと思いえるぐらい、ステキな作品ができたと思う」とニッコリ。

 不二夫の最初の妻・登茂子役の長谷川は「現場が非常に楽しくて赤塚のファミリーになった感じで、カメラが回ってない時のほうが盛り上がったぐらい」。登茂子について「ファンキーで固定概念にとらわれない女性」だといい、「私自身も無理にやっている感じがなくて、登茂子とリンクすることがあって、自分の言葉のようにセリフをいうことができた」と役柄への共感を口にした。

 原作者の不二夫の一人娘・りえ子役の森川は「凄くプレッシャーを感じていて、私がこのみんな(赤塚ファミリーの)人生を見届けないといけないと思って」と本音を吐露。それでも「勝手にプレッシャーを感じていただけだった。現場に行ったら、見届けるとかは違って、みんなと一緒に赤塚ファミリーの人生を生きることができました」と充実の表情を浮かべた。

 印象的なシーンを聞かれ、長谷川は第1話に出てくる出演者がそろって人気キャラクター・イヤミのギャグ「シェー」をするシーンを挙げた。長谷川は「あれが1回OKだったんです。比嘉さんが初めてが現場入りで、初めてが“シェー”だったんです。みんなそろって一回でOKって凄くないですか?」と興奮気味に明かし、笑いを誘った。玉山は「みんな弾けてバカになって素晴らしい作品になっていると思う」と仕上がりに自信を見せていた。

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2018年6月5日のニュース