とろサーモンM―1王者!ラストチャンスでトロフィー“握った”

[ 2017年12月4日 05:30 ]

Mー1グランプリを制し、喜ぶ「とろサーモン」の村田秀亮(左)と久保田かずのぶ
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 漫才日本一決定戦「M―1グランプリ2017」の決勝が3日、東京・六本木のテレビ朝日で行われ、漫才コンビ「とろサーモン」が優勝した。4094組の頂点に立ち、賞金1000万円を手にした。

 出場資格最後の結成15年。ラストチャンスにかけた。敗者復活組を含め、10組が競った決勝1回戦は3位で通過。3組による最終決戦では、暴走する石焼き芋屋さんのネタで、7人の審査員による投票で4票を獲得。1回戦1位「和牛」、同2位「ミキ」を逆転した。

 03年大会から10回連続で参加してきたが、準決勝で9度敗退。11回目で初めて決勝に進んだ。久保田かずのぶ(38)は「どこかでずっとM―1を憎みながら漫才していた」と振り返りこの日の優勝を「漫才師としての運命」と感極まった。

 第27回ABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞(2006年)や第38回NHK上方漫才コンテスト最優秀賞(08年)など、関西の多数の賞レースを制し、期待の若手と目されていたが、10年夏に東京進出した後は結果を出せずにいた。村田秀亮(38)は「家の床に四つんばいになり毎日40分泣き、その後8時間寝る日々だった」と振り返る。

 村田は昨年「ピース」又吉直樹(37)原作の芥川賞作品「火花」のドラマ版に売れない漫才師役で出演。司会の今田耕司(51)が「売れたいわーってセリフがありましたけど」と水を向けると「本気のセリフだったんです」と答えた。久保田は「秒刻みで仕事が入っても15年培った貧乏で(忙しさを)ふっとばします」とフル回転を誓った。

 賞金の使い道は「(2人の故郷)宮崎県の空港に銅像を建てたい」。長い下積みを倍返しするブレークを狙う。

 ◆とろサーモン 村田秀亮(むらた・ひであき)1979年(昭54)12月3日、宮崎県生まれの38歳。久保田かずのぶ(くぼた・かずのぶ)1979年(昭54)9月29日、宮崎県生まれの38歳。2002年結成。06年、オールザッツ漫才優勝。同年、ABCお笑い新人グランプリ最優秀新人賞。

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