エイリアン最新作 残された“疑問”にやきもき 3部作構想は実現する?

[ 2017年10月3日 12:36 ]

 SFホラー映画「エイリアン:コヴェナント」がヒット中だ。エイリアンシリーズとリドリー・スコット監督のファン待望の新作。2012年に公開された「プロメテウス」の続編で、エイリアン誕生の秘密の一端が明かされる。

 全米では5月に公開され、第1週こそボックスオフィスのトップに立ったが、「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」「ワンダーウーマン」など大作の公開で、首位をキープし続けることはできなかった。それでも世界的には大ヒットとなった。

 「プロメテウス」は、なぜあの星に“謎の静物の幼虫(のようなもの)”が無数にいたのか、主人公ショウ(ノオミ・ラパス)とアンドロイドのデビッド(マイケル・ファスベンダー)が乗った宇宙船がどうなったのか、など消化不良な点が多かった。「コヴェナント」では宇宙船がたどり着いた星については分かるが、デビッドがなぜ“あんなに恐るべき行為”をしたのかなど、まだまだ疑問が解けず、筆者も含めファンはやきもきしている。

 実は「プロメテウス」から始まった新エイリアンシリーズは3部作になっている。「コヴェナント」の公開前、スコット監督が映画雑誌のインタビューで明かしている。それも「プロメテウス」と「コヴェナント」の間に位置する物語で、タイトルは「エイリアン:アウェイクニング」とまで話している。

 「コヴェナント」を鑑賞したいま、あのラストシーンの続きも大いに気になる。でもそれより、「プロメテウス」後にショウとデビッドがたどる経緯を追う方が、エイリアン誕生の謎が解けるように思う。洋画関係者によると「まだ公開時期は決まっていないが、“アウェイクニング”のプロジェクトは動き出している」という。通常、映画の続編は全米で大ヒットにならないとスタジオ(20世紀フォックス、ワーナー・ブラザース、パラマウントなど)からゴーサインが出ない。同関係者は「リドリー・スコット監督クラスになると話は別。自分で資金集めができる。スタジオは金銭的なリスクが減り、製作に乗り出しやすい」と話す。構想だけでなく、「アウェイクニング」が公開される確率はかなり高い。

 リドリー・スコット監督関連では、プロデューサーを務めた「ブレードランナー 2049」の公開が控える。照明にこだわり、スクリーンに陰影を作り出す“光と影の魔術師”。11月30日には80歳の誕生日を迎えるが、まだまだその映像美と独特の世界が味わえそうだ。

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2017年10月3日のニュース