上戸彩 肩の力抜き、娘ファーストの日々「家族がいれば何もいらない」

[ 2017年6月6日 10:30 ]

家族への思いを語った上戸彩
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 【夢中論】全日本国民的美少女コンテストで芸能界入りしてから20年、女優・上戸彩(31)の原動力はいつも「家族」だ。睡眠時間をほとんど取れなかった超多忙な10代から20代。5年前にEXILEのHIRO(48)と結婚し、1児のママとなった今。「家族がいれば何もいらないタイプ」で、家族の存在が力になり、自然体でいられる。

 娘がもうすぐ2歳になる。手がかからない方だが、育児はいっときも気が抜けない。母親の手も借りながら仕事と両立している。「世の中のお母さんみんなを尊敬する日々。母にめちゃくちゃ感謝だし、甘えまくってます」

 今年、芸能界での“成人”を迎えた。小6だった97年8月、母親が内緒で応募した全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。「20年の深さを感じます。そう胸を張って言えるくらい働いてきました」

 16歳の時にドラマ「3年B組金八先生」で注目されて以来、ドラマやCMに立て続けに出演し、スケジュールはぎっしり。スタジオからスタジオを駆け回り、一日に複数の会見を“はしご”することも頻繁にあった。

 「当時はシャワーを浴びに帰れるかどうか、3時間眠れる日が月に何回あるかという生活でした。本当にありがたいことだけど、しんどかったですね」

 元々持っていた夢は保育士。その夢を捨て切れていなかったが、現実はもう後には戻れない売れっ子ぶり。10代の少女が期待を一身に背負い、悩む暇もないほど働いた。その日々を支えたのは、家族への思い。「家族におうちを買いたいっていう夢があったので。コンテストを受けた時から、それをかなえるまでは絶対に頑張るぞと思ってました」

 小さな団地で兄弟と自分を一人で育ててくれた母親へのプレゼント。19歳の時にマンションを購入した。

 愛娘が頑張った証でもあるマイホームに母親は大感激。10年以上たった今も住み続けており「“この家は絶対に出ない”って言ってます。私も助かるので近くに引っ越してきてほしいけど、引っ越してくれません」。

 11歳から芸能界に身を置いたが、大きな影響を受けているのは母の教え。「礼儀やマナー、謙虚でいることに厳しいです。生放送で“早く帰りたい”なんて言ったら、帰ってから何時間も説教でした」。人としての成長が女優としての人気も確立した。「今は家族孝行も思う存分できているので、頑張ってきて良かったと思います」

 12年9月、27歳の誕生日にHIROと結婚。15年8月に長女が誕生し、初めて1年の“長期休暇”を取った。

 「育児は1年みっちりやらせてほしいと(事務所に)お願いしました。成長を見逃したくなかったんです」

 娘の成長は日々の楽しみ。「毎朝発する言葉の量が違うんです。昨日覚えたものを復習するかのように朝起きたらワーッとしゃべりだすので、面白いなあと思ってます」

 母親や伯母ら家族のサポートを受けながら、子育て最優先のスタンスで仕事復帰。出産後の女優復帰作となったのが、映画「昼顔」(10日公開)だ。14年に放送され話題になった連ドラの劇場版。「母親や伯母が“ぜひやってほしい。見たい”と背中を押してくれたので実現できました」

 撮影は昨年9月から約2カ月間。関東近郊などでロケもあったが、“娘ファースト”の姿勢は変わらない。「1時間でも娘と寝られる時間があったら家に帰ってました。母親として少しでも隣にいられたらと思うので」

 同作で演じるのは、妻がいる男性と恋に落ちる女性。役を生きる女優として、家庭を持つ妻として、愛について考えを深めた。

 「不倫万歳ではなく、愛を貫く気持ちが伝わったらうれしいなと思います。でも、本当に大切な人は裏切ったり傷つけちゃいけない。私は昔から、家族がいれば何もいらないタイプ。信頼できる家族関係がいいですね」

 息つく暇もなかった10代、20代と違い、30代は肩の力が抜けている。「今は自然体。やっぱり(結婚して)家族ができてからかな。バリアーを張る必要がなくなったし、仕事をしている自分を受け入れてくれる人がそばにいると、のびのびと楽しんで仕事ができます」

 HIROは良きパートナーのようだ。「今も恋愛してますよ。浮かれてます。ずっと恋をしていたいし、子供がいても女でいたいなと思います」。女優としても女性としても、輝きを増している。

 ◆上戸 彩(うえと・あや)1985年(昭60)9月14日生まれ、東京都出身の31歳。97年、全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。00年にフジテレビのドラマ「涙をふいて」で女優デビュー。01年のTBS「3年B組金八先生」で性同一性障害の生徒を演じブレーク。02年に歌手デビューし、04年に「愛のために。」でNHK紅白歌合戦に初出場。主な出演作はドラマ「エースをねらえ!」「半沢直樹」「アイムホーム」、映画「あずみ」「テルマエ・ロマエ」。1メートル62、血液型O。

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