悪役から優しいパパまで…杉本哲太「無駄な目力」に感謝 51歳の野望とは

[ 2017年4月16日 09:50 ]

「無駄な目力」と語る杉本哲太
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 【俺の顔】 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公の父親役が好評だった俳優・杉本哲太(51)。デビュー時はリーゼントヘアで、一見こわもての風貌はやくざや犯人役で生きる一方、放送中の連ドラでも優しい父を演じ、人情味あふれる役も定着している。2年前からジム通いにはまり、体は50代とは思えないほど引き締まっている。「濡れ場もいつでも来い」と笑顔がはじけた。

 強い目力が印象的。「全然意識してないのに、昔から“てっちゃん怒ってるの?顔怖いよ”って言われます」と苦笑い。この目で悪人にもなりきれば、深い愛情も表現する。「俳優をやっていて、この無駄な目力が邪魔になったこともあるけど、助かったことが多いです」と感謝している。

 1月から出演した「おんな城主 直虎」では、主人公を優しく見守る父・井伊直盛を演じた。15日に放送が始まった日本テレビのドラマ「ボク、運命の人です。」(土曜後10・00)でも、結婚適齢期のヒロイン(木村文乃)を心配する父親役。

 自身も92年に女優の神津はづき(54)と結婚し、長男(21)と長女(19)がいる。「僕も娘がいるので、娘を持つ父親の気持ちは分かります。娘が機嫌悪そうに帰ってきたら、話しかけない方がいいなと瞬時に判断して口にチャック。その辺は今回のドラマで役立ちそうです」

 演じる役は、一言余計なことを言ってしまうが憎めないキャラクター。家庭での素顔は「子供や奥さんの顔色をうかがいます。威張っていても嫌われちゃうから気を使いますよ」と笑う。娘は海外留学中で、帰国時には一緒に買い物や食事に行くなど仲が良い。家族に出演作の感想も聞くといい、「娘は辛らつです。“得意だね、この顔。十八番の顔ね”とか“芝居が同じじゃん”とか厳しいです。“そうか?ちょっと変えてるんだけど”って言うんですけど…」と頭をかく姿は、ドラマで見せるよりもさらに優しいお父さんだった。

 元々憧れていたのは俳優ではなくロックバンド「横浜銀蝿」。高校に入学したがほとんど通わずブラブラしていた16歳の時、横浜銀蝿のリーダー・嵐(62)と思いがけず出会った。

 「横浜駅西口のダイヤモンド地下街で不良5人に絡まれてやられてた時、うそみたいな話だけど、嵐さんが通って“おまえら、何やってんだ”とケンカを止めてくださった。ケンカも忘れて“嵐さんですよね?”って声を掛けたんです」。ちょうど、レコードに銀蝿の仲間を募集する告知が出ていたタイミングだったため「僕も仲間に入れてくれないかな」と“逆スカウト”し芸能界入りした。

 81年にTBSドラマ「茜さんのお弁当」で不良少年を演じ、横浜銀蝿ファミリーのロックバンド「紅麗威甦(グリース)」のボーカルとしてもデビュー。「銀蠅が好きで好きで、好きな人に出会ってこうなった。僕の運命の人は嵐さんです」

 初出演映画「白蛇抄」(83年)では住職の息子役のためトレードマークのリーゼントをそり丸刈りになった。俳優として大きな転機を迎えたのは27歳の時。映画「ひかりごけ」(92年)で三國連太郎さん(享年90)、田中邦衛(84)、奥田瑛二(67)と共演した。「皆さんがアドリブでガンガン芝居していて、自分もそこに参加しているにもかかわらず傍観者になるほど“この人たちすげえ”と衝撃を受けました。役者としての非力さを感じて、今まで何やってきたんだろうと目が覚めた思いでした」。

 年齢を重ね、大先輩たちに引けを取らない味のある俳優に成長。13年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」でコミカルに演じた人情深い駅長役は老若男女の心をつかんだ。「いろんな役を頂けることはありがたい。常にサイコロの目のように、柔らかい役の後は怖くて堅い役、刑事の次は犯人みたいに真逆をやれたら面白い。役を作る上で飽きないです」

 趣味はジム通い。2年前、全裸で濡れ場に挑む映画のオファーを受け、鍛えようと決意。映画の企画は頓挫したが、ジムにはまり、多いときは週6日も通う。

 体脂肪率12%を目標に続け、10キロ以上減量し、1メートル80、65キロ、体脂肪率11・7%まで絞り込んだ。「セリフや役作りでも設定を掲げると意地を張るタイプ。おかげで体が軽くなりました」と充実の表情。「濡れ場もいつでも来いという状態だけど、オファーが来ないんですよ」。屈託ない笑顔に人柄がにじみ出ていた。

 《石野真子と再び夫婦役「これも運命」》「ボク、運命の人です。」は、KAT―TUNの亀梨和也(31)が主演で、木村文乃(29)が演じるヒロインを運命の恋の相手と信じるラブコメディー。杉本は妻役の石野真子(56)と夫婦を演じるのは2回目で「これも何かの運命」と笑顔。実際の結婚生活は今年25年を迎え「子供が大きくなって、また新婚時代みたいに2人きりの生活に戻った。時間を持て余してしまうので、共通の趣味を見つけたら間が持つんじゃないかと(妻と)話しています」と語った。

 ◆杉本 哲太(すぎもと・てった)1965年(昭40)7月21日、神奈川県出身の51歳。高校を中退して芸能界に入り、81年にデビュー。映画「白蛇抄」(83年)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。98年4月から1年間、フジテレビのバラエティー「笑っていいとも!」にレギュラー出演した。主な出演作はNHK大河ドラマ「龍馬伝」、フジテレビ「HERO」、映画「深い河」「アウトレイジ」など。テレビ東京「ガイアの夜明け」(火曜後10・00)のナレーションを務めている。妻の両親は作曲家の神津善行氏と女優の中村メイコ。

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