日テレドラマ話題の“左江内ダンス”誕生秘話 「恋ダンス」もネタにする痛快さ

[ 2017年1月21日 08:00 ]

「スーパーサラリーマン左江内氏」のエンディングでダンスを披露する堤真一(手前)ら出演者(C)日本テレビ
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 俳優の堤真一(52)が主演を務める日本テレビ「スーパーサラリーマン左江内氏」(土曜後9・00)が、初回平均視聴率12・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好スタートを切った。ドラマ内容とともに出演者が踊るエンディングダンスが早くも話題に。脚本と演出はテレビ東京「勇者ヨシヒコ」シリーズなどで知られる演出家・福田雄一氏。劇中では他局発で昨年ヒットした「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)の「恋ダンス」を堤が披露する場面もあり、初回から“コメディーの鬼才”福田氏が本領を発揮している。日本テレビ高明希プロデューサーが“左江内ダンス”誕生の経緯や、撮影現場での秘話を明かした。

◆三代目の楽曲に合わせた高難度のダンス、1年前に構想

 藤子・F・不二雄さんの隠れた名作が原作。家庭でも会社でもパッとしない左江内が謎の男からスーパーマンのスーツを無理やり譲られ、世間の事件解決に奮闘する物語。左江内が最も恐れる鬼嫁・円子を女優の小泉今日子(50)、娘・はね子を女優の島崎遥香(22)が演じる。

 話題のエンディングダンスは、三代目J Soul Brothersの「HAPPY」に合わせて堤ら出演者が全力で踊るもので難易度は高め。高プロデューサーは「1年前に公演した福田監督の舞台『才原警部の終わらない明日』で、堤さんが三代目J Soul Brothersさんのランニングマンを披露しました。今作のエンディングが三代目さんの楽曲になったので、福田監督と“これは踊らないわけにはいかないでしょう!”となりました」と誕生経緯を説明した。

◆堤真一苦笑い?ぱるる、早見あかりが短時間でマスター

 元AKB48の島崎や、元ももいろクローバーでドラマでは左江内の部下役を演じる女優の早見あかり(21)は、さすがの実力でキレキレダンスを披露。「スタッフが早見さんの練習後に“練習はじめて30分後の姿です”と動画を送ってきたのですが、踊りが完璧で。堤さんが動画を見て“おいおい、こんなに完璧に仕上げてくるなよ〜。俺もこの水準を求められるじゃないか…”と冗談を言いながら困っていました。島崎さんも撮影時期はAKB卒業公演の前で、いろいろと大変な中で頑張ってくれました」と秘話を明かす。

◆福田雄一氏パロディーさく裂!本番一発勝負で堤&佐藤二朗が恋ダンス

 ドラマ放送は2年前に決定。福田氏も自身のツイッターでダンスは1年前からの構想と説明したが、前クールの「逃げ恥」で「恋ダンス」が大流行。高プロデューサーは「あ、あれ…?いま恋ダンスが流行っているよね…という感じでした」とまさかの“ダンスかぶり”に驚いたというが、福田氏が機転を利かせた演出を考案。堤演じる中年男性・左江内が、一人カラオケで星野源の「恋」を熱唱。カラオケ店店長役の佐藤二朗(47)と恋ダンスを披露し、インターネット上では「日テレで恋ダンス!?ぶっこむなあ」「2人のアタフタした恋ダンスが最高」と反響を呼んだ。「台本では一人カラオケをするという部分は決まっていましたが、何を歌うかは現場で決めたかったので台本にはありませんでした。撮影した昨年12月は『逃げ恥』が流行中。“時勢に乗った面白さの追求”が持ち味である福田監督が恋ダンスを取り入れました」。

 現場でも即興のようなリアルな笑いを重視。「福田監督がエンディングダンスは三代目さんの楽曲なので、しっかりとしたものにしたいと話していたのですが、『恋ダンス』に関しては堤さんと佐藤さんに完璧にしないでほしいとリクエストしました。練習するとうまくなってしまうので、そうならないようにと本番一発勝負。佐藤さんが撮影前に“振りを確認させて”と助監督やスタッフに聞いたのですが“いやいや、見せませんよ”と返事。“見せませんよってどういうことなのよー!”というやり取りがありました。本番中は本当に面白くて、笑いを堪えるのに必死でした」。一発勝負で最高のパロディーが生まれた。

 恋ダンスと比較されることを敬遠するのではなく、逆に取り込んでしまう痛快さ。21日放送の第2話以降もどんな爆笑パロディーが仕掛けられているのか注目だ。

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