英太郎さん死去 劇団新派の女形 81歳 虚血性心不全

[ 2016年11月13日 22:22 ]

死去した英太郎さん

 劇団新派の女形として知られた俳優の英太郎(はなぶさ・たろう、本名大久保秋久=おおくぼ・あきひさ)さんが11日午後11時ごろ、虚血性心不全のため東京都内の自宅で死去した。81歳。新潟県出身。葬儀・告別式は20日午前10時から東京都品川区西五反田5の32の20、桐ケ谷斎場で。喪主は妹大久保サチ子(おおくぼ・さちこ)さん。後日、お別れ会を開く。

 かつては女形中心だった新派の流れを受け継ぎ、現在は女優中心となった劇団で長年唯一の女形として活躍。人物の心情を巧みに表現し、脇役ではコミカルな味わいも出す幅広い演技力で、女形芸の存続に尽力した。

 1952年、新派の名女形の初代英太郎に弟子入り。73年に二代目を襲名した。「婦系図」や山田洋次監督が脚本・演出した「麦秋」、「東京物語」など新派の舞台に多く出演した。84年に菊田一夫演劇賞を受賞。86年に「遊女夕霧」の夕霧役などで芸術祭賞を受賞した。

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2016年11月13日のニュース