前田敦子、花魁熱演も声は菊之丞 林家たい平「へんてこな世界観」

[ 2016年10月14日 12:32 ]

NHK「超入門!落語THE MOVIE」の会見に出席した(左から)濱田岳、前田敦子、鈴木福、林家たい平
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 女優の前田敦子(25)が14日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われたNHK「超入門!落語THEMOVIE」(10月19日スタート、総合水曜後10・50)の取材会に案内役の俳優濱田岳(28)をはじめ、落語家の林家たい平(51)、俳優の鈴木福(12)らと出席した。

 落語の音声に合わせて俳優が「口パク」で演技する映像を流す新機軸の落語番組。3月に第1弾、7月に第2弾が放送され、人気を博した。

 噺家代表として登壇したたい平は「落語界にとって素晴らしい番組を作っていただいた。落語家が思いもよらない、面倒くさいとこに挑戦していただいたことに敬意を払う」と感激。「役者さんがしゃべらないという、へんてこな、見たことのない世界観。前田さんが花魁でしゃべっているのに菊之丞の声…そこのギャップでこの番組が楽しんでもらえる」と目を輝かせた。

 前田は初回で古今亭菊之丞(43)が語る演目「お見立て」に合わせ、この話に登場する花魁・喜瀬川を演じる。前田は「落語家さんの声だけで出来上がっている世界観なので、どうすればいいんだろうっていう素朴な疑問が1回聞いただけでもあった」とオファー当時を回顧。実際には「毎日何十回で聞きながらいろんなところに口パクして練習させていただいた。たくさん聞いているうちにリズムがあって、自然と覚えられた」という。落語家の声を流しながら「口パク」で演技をするという特殊な状況に「空間が不思議。経験したことがなかった」と苦笑しつつ、「すごく大変でしたけど、凄く良い体験をさせてもらえたなと思う。(実際には)ちっちゃい声でしゃべってました」と撮影を振り返り、お茶目に笑った。

 鈴木は第3回(11月2日放送)で柳家三三(42)が語る演目「転失気(てんしき)」に合わせ、知ったかぶりの和尚にリベンジをする小坊主を演じる。「口パクするのが早口だったから、すごい大変で、何回か聞いて練習しました。早さに合わせるのも、抑揚を真似しないといけないのも難しかった。落語家さんの動きをちょっと真似してみたり、そういうところも難しかったかな」と話した。

 そんな2人に対し、枕に当たる現代パートの導入部分を担当する濱田は「本当に時代劇パートじゃなくて良かった。他人の呼吸でやるのは本当に大変じゃないかと、簡単に想像がつく。申し訳ないなと思いつつ、安心しております」とニヤリ。自身も役者でやる以上はチャレンジしたくないか?との質問が出たが、「一度高みの見物をしてしまっているので、下には降りていけない。ちょっと怖い。演じるというお仕事の上で、かなりハードルでチャレンジする価値はあると思いますが、やっぱり師匠方のご自身でいいなれたブレスや抑揚、それを他人が真似するのは大変なこと。う~ん、やっぱやりたくねぇかなって」と続け、笑った。

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