SMAP12・31解散 史上最強アイドルグループ25年の歴史に幕

[ 2016年8月14日 05:30 ]

SMAP解散を報じるスポニチ本紙

 SMAPが解散することが13日、分かった。ジャニーズ事務所が「本年12月31日をもって解散することになりました」と発表した。メンバーはそれぞれコメントを出したが、その内容には大きな隔たりがあり、解散に至るまでの確執が浮き彫りになった。5人は今後も事務所に残って来年以降はソロ活動に専念する。デビューから25年。日本の芸能史上最強のアイドルグループがその歴史に幕を閉じる。

 ジャニーズ事務所は解散に至る経緯について、活動休止を提案したところ「メンバー数人から“休むより解散したい”という希望があった」と説明。「全員一致の意見ではないものの解散したいと考えるメンバーがいる状況でのグループ活動は難しい」と判断したとしている。

 本紙の取材では、解散への決定打になったのは音楽特番への出演をめぐって、6月以降に行われたジャニー喜多川社長(84)とメンバー5人の直接面談だった。

 メンバー全員を集めての面談を2度、個別面談を2度行ったほか、電話でも話し合いを持った。メンバーにとってジャニー社長は自分たちの才能を見いだし、グループ名を付けてくれた恩人。その再三にわたる説得にも、木村拓哉(43)以外のメンバーは最後まで首を縦に振らなかった。

 事務所関係者は、面談の場で香取慎吾(39)の虚脱感が大きかったとし「もうやり切ったという感じだった。(ほかのメンバーへの)文句を言うことはなかった。5人で今まで以上のパフォーマンスはもうできないということのように感じた」と説明。一方で「分裂騒動の影響がないと言えばうそになる」とし、騒動時に生じたメンバー間の確執が解消しないままだったことを認めた。

 この事態を受け、事務所は当面の間、活動を再開するのは難しいと判断。今月に入って、前向きな状況が整うまでグループ活動を休止することが一度決まった。しかし10日になって、木村を除く4人のメンバーがジャニー社長に会いに行き、香取、草なぎ剛(42)、稲垣吾郎(42)の3人が「休むより解散したい」と申し入れた。中居については「できれば(解散せず)このままやっていきたいという考え方」(事務所関係者)だったという。そして翌11日、事務所の役員協議を経て解散が正式決定した。

 事務所関係者は「活動再開が見えない状況で中途半端にファンを期待させたくない。潔く解散したいという意見だった」とする。わずか2日で決まった解散劇。事務所残留後の“再分裂”は最悪の事態を招いた。

 メンバー5人は本人たちの希望もあって事務所に残留。デビューした9月からの1年契約が自動更新される。今後はソロ活動に専念する。

 解散は12月31日。NHK紅白歌合戦をラストステージにすることが期待されるが、現段階で「それは100%ない」(テレビ局関係者)。ではなぜ年内いっぱいか。20年間にわたってメンバー全員で出演する唯一のレギュラー番組「SMAP×SMAP」の存在が背景にある。直近の改編期の9月で打ち切るのは「後番組の準備期間もなく困難。最もお世話になった番組であり、次の改編期の年内いっぱいでの終了となった」(同)という。

 シングル総売り上げ2000万枚以上、紅白23回出場。音楽界で数々の金字塔を打ち立てただけでなく、バラエティー界を席巻する新たなアイドルの歴史を切り開いたSMAP。日本中に衝撃を与えた分裂騒動から7カ月。あまりにあっけない幕引きとなった。

続きを表示

2016年8月14日のニュース