根津甚八、万感の思い「俳優人生を締めくくることができた」

[ 2015年9月26日 13:15 ]

根津甚八からの手紙を読み上げる東出昌大
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 映画「GONINサーガ」(監督石井隆)が26日、封切り初日を迎え、都内の映画館で行われた初日舞台あいさつに主演の東出昌弘(27)をはじめ、桐谷健太(35)、土屋アンナ(31)、竹中直人(59)ら出演者が顔をそろえた。本作で前作と同じ役・氷頭役で出演し、5年ぶりに1作限定で俳優業復帰を果たした根津甚八(67)からの手紙が届けられ、東出が代読するサプライズがあった。

 根津は01年に目の病気を患い、その後もさまざまな病気と闘い、2010年に俳優業引退を表明。石井監督の説得に応える形で出演した。同作は20年前に出演した「GONIN」(95年公開)の続編で、当時と同じ人物を演じる。映画出演は、04年の「るにん」以来となる。

 <根津からの手紙全文>「根津甚八です。『GONIN サーガ』の上映初日に列席が叶わないことをまずお詫びいたします。演じることは自分にとって生きることそのものでした。それができなくなり、引退は諦めでもありました。諦めていた自分に、再び演じることの楽しさを味あわせてくれた監督に心からお礼を申し上げます。また、襷を受け取ったと言ってくれた東出くん。その言葉で、演じたいのに演じることのできない無念を断ち切ることができました。東出くんだけでなく、若い俳優たちの姿を見て、自分の思いを次の世代が背負ってくれる、自分はできる精一杯をしたんだという気持ちで俳優人生を締めくくることができました。こうして初日にいらしてくださった皆様を含めて、『GONIN』をそして『GONINサーガ』をご覧くださるすべての観客に、生きていた氷頭を、根津甚八を見届けてくださったことを感謝いたします。根津甚八」

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