マツコ アウトな人に刺激「おもしろくなんなきゃ」

[ 2015年6月25日 09:00 ]

インタビューに答えるマツコ・デラックス(C)フジテレビ

 世間の常識から外れたように見えるが、本気で生きる“アウトな人”を取り上げるフジテレビ「アウト×デラックス」(木曜後11・00)は2013年4月のレギュラー放送開始から3年目に突入。25日には「アウト×デラックス 夏の人事異動スペシャル」(後10・00)が放送される。深夜の特番時代を含め、登場したゲストは284人。ナインティナインの矢部浩之(43)とMCを務めるマツコ・デラックス(42)は“アウトな人”に会えば会うほど「もっとおもしろくなんなきゃなぁ」という思いに駆られている。

 ――レギュラー番組は日曜日を除いて月~土曜日、毎日、計9本。この番組で特に心掛けていることはありますか?
 「矢部さんに安心して委ねられちゃうところがあるので、意外とその辺はあまり考えずに収録に臨んちゃっているかも。アタシ、ゲストが来る番組、そんなにないじゃない。『ホンマでっか!?TV』は別だけど。固定のメンバーか、もしくは1人ゲストが来て、あるいは街を歩いている人とお話させていただく形式だから。ありがたいよね、大勢(矢部やアウト軍団ら)人がいるっていうのは。助け舟を出してくれる人も多いし。そういう点では、ほかの番組よりは安心した気持ちでやらせてもらっているかな」

 ――スペシャルの収録中に「毒気がなくなった。『ありがとう』って思っちゃう」という発言がありました。
 「毒気?なくなったんじゃないかしらねぇ。今こうやって皆さんから取材を受けたりするっていうのはさ、需要があるってことじゃない。需要ってものをさ、自分で認識してしまうと『テメー、この野郎』ってカメラに向かって言っていた『テメー、この野郎』の相手が敵ではないっていうことを認識してしまうわけじゃない。アタシも最初はさ、こんな化け物に味方なんているわけないと思って出てきているから。世の中全員、敵だと思っているぐらいだったわけよ。それが、こんなに皆さん受け入れてくれたんだってなってくると、同じことを言うにも、アタシのことを認めてくれた人に向かって話しているんだなっていうさ。感謝の気持ちみたいなものが出てきちゃうわけよ。やっぱり人間って、感謝の気持ちとか持っちゃうとダメね(笑い)。牙を抜かれるというか。それも自分で意識してやっているわけじゃないんだけど。本能の部分で…。1人1人お会いしているわけじゃないんだけど、握手をしている人の数が増えちゃったんだと思う。でも、それが真実の姿なんだから、無理して毒気を演出するのは違うと思うし、そのまま見ていただこうって思ってやってます」

 「女子アナについては話すと長くなっちゃうんだけど、当時は彼女たちにもカミつくだけのパワーがあったというか。いわゆる女子アナブームから続くステレオタイプな偶像があったので、カミつき甲斐もあったんですけどね…。やだ、こんな真面目に答えて、つまんないオカマになったでしょ、アタシ(笑い)」

 ――番組的に言うと“アウトの部分”が減ったのでしょうか?
 「たぶん、でも、それって番組が始まった当初からだと思うんだけど、アタシ、そんなにアウトじゃなかった気がするんだよね、自分で。見た目がこんなだから、何となくアウトに思われがちだったけど。意外と思考というか、脳みその中はありふれた人よ。ありがたいよね、太っているし、女装癖だし。みんな最初(アウトだと)勘違いしてくれたと思うんだよね。それで助かった部分はすごくあると思う。もし、アタシが普通のお兄ちゃんとかジジイとかと変わらない風貌だったら、同じ評価を受けたかなぁとは思う。少なくともアウトとは思われなかった気がするんだよね」

 「ゲストで来てくださる、本当にもう何か常に世の中とケンカ腰で生きているような人たちと話すと『あー、自分って何てつまんない人間なんだろうなぁ』って思うよ、やっぱり。自分のことをアウトだと思うほど自分のことは評価していなかったけど、ゲストの人たちと何十人、何百人とお会いしたけど、そういう人たちと接すれば接するほど『もっとおもしろくなんなきゃなぁ』って、そう思うのよ」

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