「ドラマのTBS」全盛期支えたプロデューサー 大山勝美氏死去

[ 2014年10月9日 05:30 ]

大山勝美さん

 テレビドラマ「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」で知られるテレビプロデューサーで演出家の大山勝美(おおやま・かつみ、本名勝美=かつよし)氏が5日午前0時40分、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。82歳。旧満州(現中国東北部)生まれ。葬儀・告別式は近親者で行った。後日「お別れの会」を開く。喪主は妻で女優の渡辺美佐子(わたなべ・みさこ)さん。

 鹿児島県で育ち、早大卒業後、1957年にTBS入社。ドラマ畑一筋に歩み、山田太一氏脚本の「岸辺のアルバム」「想い出づくり」などを手掛け、演出家久世光彦氏らとともに「ドラマのTBS」の全盛期を支えた。

 TBS退職後、制作会社を設立。演出家、プロデューサーとして精力的に活動を続け「藏」「天国までの百マイル」「長崎ぶらぶら節」など多くのドラマを送り出した。

 著書に「テレビ原人の昼休み」「私説放送史」など。94年に紫綬褒章、2003年に勲四等旭日小綬章を受章した。

 ▼脚本家・山田太一氏(「岸辺のアルバム」などでコンビ)「ドラマのTBS」を引っ張り、独自の世界をつくろうと奮闘した方。ライターが書きたいものを上手に引き出す大人のプロデューサーで、「ふぞろいの林檎たち」では的確な取材の段取りに助けられた。最近は仕事抜きの雑談相手で夏に会ったばかり。お疲れさまでしたと言いたいが、でも、もっと生きていてほしかった。

続きを表示

2014年10月9日のニュース