じゃんけん初女王みるきー 勝因は無欲「負けてもいいやって」

[ 2014年9月18日 05:30 ]

小嶋陽菜を破り優勝した渡辺美優紀

AKB48第5回じゃんけん大会

(9月17日 東京・日本武道館)
 ソロデビューの権利をかけたAKB48の第5回じゃんけん大会が17日、日本武道館で行われ、NMB48の渡辺美優紀(20)が初優勝を飾った。AKBグループからのソロデビューは12人目。19日に迎える21歳の誕生日を盛大に祝った上に、「八百長じゃありません!」と大会の八百長説を一蹴してみせた。準優勝の小嶋陽菜(26)から16強までの15人が渡辺のソロデビュー作のカップリング曲を歌う。

 無類の勝負強さとパフォーマンスで勝ち上がった小嶋との決勝。最初の手はグーであいこ。続けてグーを出して勝利が決まった瞬間、大一番を見届けた約1万2000人から「みるきー」コールの大合唱が湧き起こった。

 6月の選抜総選挙では18位で選抜落ち。ファンの期待を裏切り悔し涙を流したが、今回は「やっと応援してくださった皆さんに恩返しできるんじゃないかと思います」と歓喜の涙が頬を伝った。

 メンバーからも「八百長」という言葉が飛び出すほどドラマチックな優勝劇だった。8月の予備戦は、仕事のため電話で参加し、3連勝で本戦出場を決めた。その本戦でも決勝で小嶋を破るなど6連勝。計9連勝で史上初めて予備戦から大会を制した。しかも、昨年は1番最初に登場した松井珠理奈(17)が優勝しており、今年は一番最後に登場した渡辺に幸運の女神がほほ笑んだ。

 過去にも人気メンバーが同じ手を出し続けて優勝したことなどから大会の“八百長疑惑”がささやかれてきたが、大会を総括した総監督の高橋みなみ(23)はステージ上で「これは八百長ではないんですよね?会場の皆さんもウソだろっていう展開でしたが」と渡辺に質問。一瞬の静寂のあと、渡辺はスタンドへ近寄り「これは八百長ではありません!」ときっぱり否定した。終演後の会見では「小嶋さんを前にして負けてもいいやって思った」と無欲を貫いたことを勝因に挙げた。

 NMB48のメンバーがソロデビューするのは初めて。すでに、男心をくすぐる渡辺の小悪魔的な一面を歌にしたソロ曲「わるきー」があるが、「秋元康先生に私が一番輝ける歌を贈っていただけるんじゃないかな。可愛いのがいい」とおねだりした。

 本戦出場者は昨年から29人増えて過去最多の112人。前回までは、シングルの表題曲を歌う選抜メンバー16人をじゃんけんで選び、優勝者はセンターで歌うことが確約されていた。だが、大会は5回目を迎え、新たな試みとしてソロデビューの権利が与えられることになった。

 運営側によると、渡辺のソロ作の発売日や発売元のレコード会社は未定だが、これまでのソロ組と同じく作詞は秋元氏が手掛けるとみられる。

 ◆渡辺 美優紀(わたなべ・みゆき)1993年(平5)9月19日、奈良県生まれ。2010年にNMB48の1期メンバーオーディションに合格。11年3月、チームNに選抜。12年夏からAKB48のチームB兼任。愛称は「みるきー」。じゃんけん大会は第2回から参加し、予備戦、2回戦、2回戦で敗退していた。

 ◆AKBじゃんけん大会 年に1度だけファン投票で選抜メンバーを決める選抜総選挙では、メディア露出が多いメンバーが上位に入る傾向が強いため「チャンスは全員平等」をコンセプトに運頼みの選抜方式として、採用されたのがじゃんけん大会。過去4回は16強が選抜メンバーとしてシングル表題曲を歌唱。今回は優勝者にソロデビューを確約。すでにソロデビューしているメンバーが勝った場合ソロシングルおよびソロコンサートの開催権がある。2~16位は優勝者のシングルCDのカップリング曲を歌う。

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2014年9月18日のニュース