栩内被告 陽性反応は「鑑定ミス」主張「ASKA被告精液混じった」

[ 2014年7月23日 05:30 ]

覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われている栩内香澄美被告。5月、送検のため警視庁東京湾岸署を出る

 歌手のASKA(本名宮崎重明)被告(56)とともに覚せい剤取締法違反(使用)罪に問われている愛人の栩内香澄美(とちない・かすみ)被告(37)の初公判が22日、東京地裁で開かれた。尿と毛髪から覚せい剤の陽性反応が出ているが、堂々と「鑑定のミス」と無罪を主張。弁護側は、尿検査が陽性を示したのは「尿にASKA被告の精液が混じっていたからだ」と訴えた。

 5月17日の逮捕時の尿検査と毛髪鑑定で陽性反応が出た栩内被告。しかし、弁護側はこの日の冒頭陳述で、2回目の毛髪鑑定では陰性を示していたという驚きの新事実を明らかにした。

 2回目の鑑定は検察の意向で6月7日に実施され、今月8日に鑑定結果が開示された。弁護人の男性は「毛髪は数カ月たっても薬物の摂取履歴が残るもの。それなのに検出されなかったというのはおかしく、1回目(逮捕時)の鑑定結果そのものが疑わしい」と主張。3回目の鑑定を求めたが、検察に「必要ない」と拒否されたといい、公判の争点を「鑑定」とすることを訴えた。

 では、なぜ逮捕時の鑑定では毛髪、尿ともに陽性を示したのか。弁護側は「髪の毛にはASKA被告の汗が付着し、尿には精液が混じっていたからだ」と驚くべき主張を展開した。

 弁護側の説明によると、両被告が逮捕された5月17日、栩内被告は午前3時に帰宅。ASKA被告が同4時に栩内被告宅を訪れ、シャワーを浴びてから同6時まで性交渉に及んだ。その後、栩内被告はASKA被告から睡眠薬をもらって服用し、すぐに睡眠。ASKA被告が出ていき1人で寝ていたところ、捜査員が自宅に来て任意同行を求められ、午後2時すぎに毛髪と尿を提出した。

 弁護人の男性は「ASKA被告は汗っかきで性交渉の際に出た大量の汗が(栩内被告の)髪の毛に移った。性交渉後はシャワーを浴びていないから反応が出た」と主張。陽性反応を示したのは、覚せい剤を常用していたASKA被告の汗だとした。

 尿に関しても「ASKA被告の精液が混じっていた。婦人科医によれば、女性は排尿の際、男性の精液が混じるのは日常茶飯事」と言い切った。ASKA被告が性交渉の際、避妊していなかったことをうかがわせた。

 また、昨年8月に週刊文春がASKA被告の薬物使用疑惑を報じて以降、栩内被告が何度もASKA被告を問いただし、「もし(疑惑が)本当なら交際やめる」とメールを送ったことも明らかにした。次回公判は9月9日に開かれる。

 ▼若狭勝弁護士 ASKA被告が性交の数日~1日前に薬物を体内に取り込み、精液から陽性反応が出るというのは考えられない。だが、陰茎に薬物を塗って性交したとすれば、陽性反応は出る。

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