学生時代はライバル関係 常に氷室の背中を追ってきた布袋

[ 2014年7月15日 08:58 ]

布袋寅泰と氷室京介(左)ら「BOφWY」の再結集は実現するのか

氷室京介引退発表

 氷室と布袋はともに群馬県高崎市出身で、学校は別だが学年は氷室が1つ上。学生時代にそれぞれバンドを組んでおり、ライバル関係にあった。先に上京したのは氷室。思うように音楽活動が進まず、行き詰まっていた80年、布袋を東京に呼び出してバンドを組んだ。このバンドが、のちのBOφWYだ。

 解散後の88年7月、氷室が3カ月早くソロデビュー。順調な音楽活動を続ける中、94年に創作拠点を米ロサンゼルスに移した。外国人アーティストと組むなどして制作してきた曲は常に独創的で、00年代以降のCD不況期でも着実にヒットを続けた。

 11年10月、米国人のらつ腕プロデューサーと仕事がしたいとレコード会社を移籍。しかし、思うような商業的成果は挙げられなかった。音楽業界全体が落ち込む中、氷室自身もここ最近、人知れず苦悩していたことが、今回の引退発表で浮き彫りとなった。

 一方の布袋も他の大物アーティストと同様に目標を見失っていたとみられ、12年夏に「一から腕試しをしたい」とロンドンへ移住。今月6日に英国、11日にスイスで行われた音楽祭に立て続けに出演するなど、挑戦を続けている。

 氷室の背中を追ってきたようにも映る布袋が生き生きとし、悠々自適に先を走ってきた氷室がつまずく。かつて音楽界を支えたカリスマ歌手たちにとって、今後の生活の指針になりそうだ。

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2014年7月15日のニュース