水谷豊 宇津井さんは「相棒」出演熱望「相手役は無理だけどね」

[ 2014年5月1日 16:20 ]

報道陣に囲まれ故人を偲ぶ水谷豊

 3月14日に慢性呼吸不全のため、名古屋市内で亡くなった俳優の宇津井健さん(享年82歳)の「お別れの会」が1日、東京都内のホテルで開かれ、約1000人が出席。公私で親交の深かった俳優の水谷豊(61)は弔辞を読み「会えてよかったです」と故人に別れを告げた。

 弔辞で水谷はユーモアを忘れなかった宇津井さんの人柄を偲んだ。ドラマ「相棒」で共演が実現した際のエピソード。ある日、ばったり出会った宇津井さんから「相棒」をほめられ「いつかは出たいと思っている」と出演を熱望された。喜ぶ水谷に「ただし、君の相棒役は無理だよ」と冗談を飛ばし、目を細めて笑ったという。

 最後に会ったのは昨年5月の緑山スタジオだった。宇津井さんから「『渡る世間は鬼ばかり』の撮影が終わったばかりなのだけど、会いたい」と伝言が入り、ドラマ撮影中だった水谷は終了後に駆けつけた。鼻から管を通し、酸素吸入器を傍らにおいた宇津井さんと水谷は強く手をにぎり何度もうなづきあったという。

 病状が思わしくないことは知っていたが、悟られたくなかったと振り返り、「涙をこらえるので精一杯でした」。その後、宇津井さんから「これからも希望を持って生きていく」と記された手紙が届いたという。最後に水谷は「会えてよかったです。もし、どんな人になりたいかと言われたら宇津井健さんのような人になりたい」と力強く語り、大好きだった宇津井さんに別れを告げた。

続きを表示

2014年5月1日のニュース