いいとも!でブレーク ドン川上「31年間芸能界で食べてこられた」

[ 2013年10月31日 09:19 ]

フジテレビ「笑っていいとも!」のドン川上(右)とプリティ長嶋氏のコーナー「きたかチョーさん まってたドン」は大人気で、レコードを出したほど

 「打撃の神様」と呼ばれた川上哲治さんの訃報に、野球ファンや各界から惜しむ声が上がった。フジテレビ「笑っていいとも!」で川上さんのものまねをして人気になったドン川上(55)は「川上さんのおかげで31年間、芸能界で飯を食ってこられた」と感謝。ファンからは「敗戦後の日本をけん引し、これほど国民を元気づけた人はいない。国民栄誉賞でもいいのでは」との声も出た。

 ドン川上がブレークしたのは「笑っていいとも!」のコーナー「来たかチョーさん、待ってたドン」。ドン川上が川上さんを、現千葉県議のプリティ長嶋氏(59)が長嶋茂雄巨人終身名誉監督のものまねをし、2人の掛け合いが人気となった。

 「振り返ると失礼なものまねでした。それなのに“感謝している”と言ってくれていたみたいで。感謝してもしきれません」

 このコーナーは「笑っていいとも!」の放送が始まった82年から約1年半続き、番組の人気獲得に貢献した。レコードも発売したほどで「あのころは本当に忙しかった」と振り返る。

 ドン川上を抜てきしたのは、番組の生みの親でプロデューサーだった横澤彪(たけし)さん(享年73)。日大の落語研究会で野球解説者の声まねをして人気者だったドン川上を誘い、プリティ氏と組ませた。

 当時、長嶋氏の監督解任の黒幕として川上さんが取り沙汰されていたため、番組でドン川上はプリティ氏に「そんなことだからクビになるんだ」「だから君は駄目なんだ」と言い、悪評を笑いに変えて掛け合いを盛り上げた。川上さんに会うことはできなかったが「30年ほど前にスポニチのパーティーに出席した時、担当の記者から川上さんが僕のことを“イメージアップしてくれて感謝している”と言ってくれていると聞いた。本当にうれしかった」と話した。

 川上さんが知人を介して贈ってくれたサイン色紙は「一番の宝物」。そこには直筆で「和」と書かれてあるという。

 ドン川上は現在も、北海道を中心に「DON」の芸名でラジオDJなどで活動中。「31年間、芸能界で飯を食ってこられたのは川上さんのおかげ。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を何度も繰り返した。

 ▼ドン川上とのコンビで人気を博したプリティ長嶋氏「川上さんとは30数年前にパーティーでお会いした。“あぁ君かね”と笑ってくれた顔がとても印象的だった」。

続きを表示

2013年10月31日のニュース