茂山千作さんと最後の別れ…梅原猛氏「日本人を代表してお礼を」

[ 2013年5月27日 13:54 ]

茂山千作さんの葬儀・告別式の祭壇に飾られた遺影

 23日に93歳で死去した大蔵流狂言師で人間国宝の茂山千作さんの葬儀・告別式が27日、京都市左京区の金戒光明寺で営まれ、戦後を代表する狂言界の至宝に、親族や関係者らが最後の別れを告げた。

 親交が深かった文化人ら各界を代表する人々が多数参列。喪主は長男茂山千五郎さん。

 弔辞で、大蔵流狂言師で人間国宝の山本東次郎さんが「舞台はまさに天衣無縫、自由闊達。天性の喜劇役者だった」と功績をたたえた。哲学者の梅原猛さんは「あなたの笑いに希望を与えられた日本人を代表してお礼を言いたい」と述べた。

 茂山さんはおおらかな芸風や人柄で親しまれ、弟の故茂山千之丞さんと共に戦後狂言界をリード、2007年に狂言師で初めて文化勲章を受章した。晩年まで旺盛に活動を続けたが、昨年3月の舞台が最後となり、その後肺がんが見つかった。

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