まずは「ニッポン無責任時代」から 昭和の爆笑喜劇 DVDマガジンで登場

[ 2013年4月10日 07:09 ]

昭和の爆笑喜劇がDVDマガジンで復活。「無責任シリーズ」「社長シリーズ」とラインナップは充実

 昭和30~40年代、高度経済成長期における日本の“パワーの源”となったのが、国民的映画として人々を爆笑の渦に巻き込んだ「東宝喜劇シリーズ」。その中から選りすぐりの50作品が9日、講談社から「東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン」(隔週火曜日発売、全50巻)として創刊された。植木等、ハナ肇とクレージーキャッツ、森繁久彌、小林桂樹、藤田まこと、コント55号など“伝説の昭和の喜劇俳優”たちの名演技が堪能できる。

 この日発売された創刊号に収録されているのは、ハナ肇とクレージーキャッツの「東宝喜劇」での記念すべき第1作「ニッポン無責任時代」。1962年に公開された名作が第1弾となった。

 ハナ肇とクレージーキャッツは1955年に結成。「スーダラ節」などで一世を風靡(ふうび)し、メンバーが主演する映画も軒並み大ヒットした。今回のDVDマガジンにはそんなクレージー映画の中から、DVD化されている全26作品を収録。創刊号から第10号までは、刊行前に行ったアンケートから人気の高かったものを収録しており、ファンにはたまらない内容となっている。

 そんなアンケートで見事、第1位に輝いた「ニッポン無責任時代」は口八丁、手八丁の男が洋酒会社にもぐり込み、アレヨアレヨと出世して社長にまでのしあがるという物語。主人公の軽妙なキャラクターと荒唐無稽なストーリーが受け、1971年公開の「日本一のショック男」まで30作が制作される大ヒットシリーズとなった。主人公、平均(たいら・ひとし)を演じるボーカルの植木等は、この一見、人に嫌われそうな「無責任男」を見事なナイスガイとして演じきり、映画スターとしても注目を集めた。創刊号では、メンバーでただ1人存命中の犬塚弘のインタビューも収録されている。

 もちろん、クレージー映画のほかにも名作がそろう。第11号以降には森繁久彌、小林桂樹、加東大介、三木のり平、そしてフランキー堺ら一流の喜劇俳優がアドリブ合戦も繰り広げる「社長シリーズ」や、人気テレビドラマ「てなもんや三度笠」を映画化した藤田まこと主演の「てなもんやシリーズ」、萩本欽一と坂上二郎の「コント55号シリーズ」などをラインアップ。年配の方はもちろん、若いお笑いファンにもお勧めの内容となっている。

 DVDマガジンは全作品豪華オールカラー。本編に続いて、当時の「流行」や「芸能」が分かる「昭和のニュース映画」が毎号収録されているほか「昭和の喜劇」を代表する役者、女優が続々登場。インタビューもたっぷり聞ける。

 さらに、ヒロインたちを徹底解剖する「女優百科」や「昭和の喜劇人列伝」「あのロケ地は今?」などのオモシロ企画も満載だ。創刊号は特別価格で税込み790円(通常号価格は税込み1590円)。

 東宝が誇る名作が装いも新たに甦(よみがえ)る!これを見逃す手はないだろう。

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2013年4月10日のニュース