サンドウィッチマン センバツ出場の東北勢5校にエール

[ 2013年3月23日 06:00 ]

東北の高校球児たちへエールを送るサンドウィッチマンの伊達みきお

第85回選抜高校野球

(甲子園)
 第85回選抜高校野球が開幕し、開会式では東日本大震災の津波被害を受けた、21世紀枠のいわき海星(福島)や、今大会限定の「東北絆枠」で出場した山形中央など5校の東北勢が元気良く歩を進めた。その姿に、宮城県出身のお笑いコンビ「サンドウィッチマン」が復興センバツへの思いを語った。

 空は青く、浜風は吹いていなかった。午前9時。36校の球児たちが「花は咲く」を入場曲に胸を張って行進する。その中に東北を代表する5校もいた。同時刻、サンドウィッチマンの2人は携帯電話の画面越しに、その光景を目にしていた。

 「収録の合間にワンセグで拝見しました。花は咲くの行進曲、とても良かったですね!東北勢に対して温かい声援と大きな拍手が何よりもうれしかったです」

 2年前の3月11日。サンドウィッチマンは、生まれ故郷・宮城にいた。気仙沼市でテレビ番組のロケ中に被災。避難した高台から町が津波にのまれていく光景を目の当たりにした。震災5日後には義援金を集めるための口座「東北魂義援金」を開設し、チャリティーライブも積極的に行った。3億円を超える義援金を被災地に寄付した。昨年はNHKの復興支援ソング「花は咲く」の収録に参加し、必死に声を張り上げた。

 聴けば聴くほど心に染みる曲。富澤たけしは「“いつか生まれる君に私は何を残しただろう”という歌詞を見ると、自分ができることをやらなきゃという気になります」と話す。当初は歌うことに抵抗があったという伊達みきおも「“最初聴いたときは寂しくなるけど、最終的には頑張ろうとなる歌だよね”ってよく言われるんです」と語る。

 ◆サンドウィッチマン 伊達はツッコミ、富澤はボケ担当。仙台商時代の同級生で、コンビ結成は98年。05年に日本テレビ「エンタの神様」で初めてテレビ出演。07年にM―1グランプリで優勝し、一気に全国区に。09年、キングオブコント2位。ともに09年に結婚、1児の父。

 ▽花は咲く 東日本大震災の被災地・被災者の復興を応援するためのチャリティーソング。NHKが行っている震災プロジェクト「明日へ―支えあおう―」の一環で制作された。12年5月にCDが発売された。作詞は宮城県出身の岩井俊二氏、作曲・編曲は同じく宮城県出身の菅野よう子。同曲の参加者は主に東北地方出身者で、ヤクルト・由規、お笑い芸人のマギー審司、俳優の西田敏行ら36人。曲の著作権料は被災地に寄付される。

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