東出昌大 パリコレモデル「すべてを捨て」俳優に専念

[ 2013年1月18日 06:00 ]

スポニチGP新人賞を受賞した東出昌大

2012年毎日映画コンクール スポニチGP新人賞

 東出は、高2でモデルデビューしてパリコレの舞台を3度踏んだトップモデル。「桐島、部活やめるってよ」で映画デビューしたのを機に、俳優業に専念することを決断した。

 「桐島…」は高校生の群像劇。撮影では10代の俳優に交じり、当時23歳の東出も「本当はお兄さんの立場なんだけど、役者としては後輩。タメ口で付き合ってもらった。1カ月のロケは合宿のようだった」と、高校生になりきった。クランクアップの瞬間、声を出して泣いたと明かす。所属事務所の勧めでオーディションに参加して出演を勝ち取っただけに「これで終わりだと思うと、さみしくて。この仕事を続けていきたくなった」と、すっかり演技のとりこになっていた。「やるからには、すべてを捨てないとできない仕事」と決意も固めた。

 演じた野球部員・宏樹は“帰宅部”としてダラダラと日々を過ごす少年。誰もが認める野球の才能がありながら、のめり込めない。いつも物憂げな表情をしている。「映画を見て“カッコ良かったよ”と褒めてくれる人もいます。でもカッコ良く見えちゃダメな役ですよね」と反省も口を突く。「モデル出身だと今後も言われるんでしょうが、役者は格好いいだけじゃやっていけない。早くそのイメージを吹っ切らなくちゃ」と今後の課題を見据える。スラッとした1メートル89の長身。「プラス面ばかりじゃないのは分かってます。でも、それを言ったらキリがない」と冷静に自分を見つめている。

 「自分がデザインしました」というブレスレットを観察していると、突然その手が記者に向かって伸びてきた。長いリーチが軽々と挟んだ机を越え、記者のこめかみに触れた。

 「ゴミついてますよ」

 戸惑う記者にニッコリとほほ笑んだ。みずみずしい若さと、地に足のついた落ち着きが同居する24歳の新人。今後の成長を見守りたい

 ◆東出 昌大(ひがしで・まさひろ)1988年(昭63)2月1日、埼玉県生まれの24歳。04年、メンズノンノ専属モデルオーディションでグランプリを獲得。昨年はTBS「リセット~本当のしあわせの見つけ方」などドラマ3本に出演。1メートル89、72キロ。特技は剣道、バスケットボールなどスポーツ全般。

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