新藤監督と最後の別れ…棺には乙羽さんが削った鉛筆も

[ 2012年6月3日 17:26 ]

新藤兼人監督の葬儀・告別式で、参列者にあいさつする喪主の新藤次郎さん(中央)

 5月29日に100歳で死去した新藤兼人監督の葬儀・告別式が3日、東京都港区の増上寺光摂殿で営まれ、山田洋次監督(80)や俳優の柄本明(63)、大杉漣(60)ら約400人が参列し、最後の別れを惜しんだ。

 日本映画大学学長の佐藤忠男さん(81)は、独立プロで道を切り開き、多様な作品を残した功績をたたえ「自分の内面から世界の在り方まで、総合的に追求する作家が居たことは大きな希望です」と弔辞を読み上げた。

 近代映画協会社長で喪主の新藤次郎さん(63)は「その志と意志の強さを継げるか分からないが、『見本』を目指してやっていきたい」と決意を述べた。

 遺影は、最後の作品「一枚のハガキ」の撮影現場で撮られた写真。ひつぎには愛用の原稿用紙や、大事にしていたという妻の故乙羽信子さんが削った鉛筆などが納められた。

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