NHK紅白  「なでしこジャパン」に出演要請も

[ 2011年9月9日 06:00 ]

 NHKは8日、大みそかの「第62回NHK紅白歌合戦」の放送時間が午後7時15分から同11時45分になると発表した。近年は午後7時30分開始が通例で、15分繰り上げる。4時間半にわたる放送は番組史上最長タイとなる。東日本大震災の被災地に歌でエールを送るため拡張。希望の象徴として、サッカー女子W杯で優勝し、さらにロンドン五輪出場も決めた「なでしこジャパン」をゲストに迎えることを検討している。

 松本正之会長は8日の定例会見で「演出は未定」としながらも「皆さんが期待する方にゲスト出場、審査員を務めてもらいたい」と述べ、なでしこジャパンへの出演要請を示唆。紅白制作の中心となるエンターテインメント番組部の古谷太郎部長も「毎年、その年に活躍された方に出ていただいている。なでしこの出場は十分に考えられる」とした。

 7月にドイツで行われたW杯で、絶対女王として君臨していた米国を破り初優勝。東日本大震災の被災地からも「希望をもらった」などの声が上がった。

 紅白には、その年の顔となったスポーツ選手が多数登場している。09年の第60回では、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本代表の原辰徳監督が審査員を務め、06年の第57回ではトリノ五輪女子フィギュアスケートで金メダルを獲得した荒川静香さんがゲスト出演。関係者は「今年は、なでしこジャパン抜きでは考えられない」と話している。

 放送時間は途中5分間のニュースの中断を挟み計4時間25分。一昨年の第60回と並び歴代最長となる。松本会長は「東日本大震災後、歌番組を放送してほしいとの要望がたくさん寄せられた。歌の持つ力をお届けしたい」としており、出場歌手は歌に復興への願いをこめる。

 震災直後、いち早く支援活動に乗り出したEXILEのほか、甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市出身の千昌夫(64)、同県大船渡市出身の新沼謙治(55)らの特別歌唱が有力視される。NHKは「出場歌手の数は例年並み」としており、15分の拡大枠をどのように使うのかも注目される。

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2011年9月9日のニュース