組織的犯行か…AKB握手会に偽TV局員が侵入

[ 2011年5月18日 06:00 ]

 札幌市内で行われたアイドルグループ「AKB48」の握手会に、テレビ局員になりすました無職少年(18)が侵入していたことが17日、分かった。通報を受けた北海道警が事情を聴いている。放送局の腕章や社名入りカードなどを偽造し、メンバーをビデオカメラで撮影していた。AKB48の所属事務所は「組織的な犯行の可能性もある」と警戒している。

 少年が侵入したのは、15日に「真駒内セキスイハイムスタジアム」で行われた握手会。前田敦子(19)高橋みなみ(20)ら主要メンバーを含む20人が登場し、CD「桜の木になろう」の初回限定盤の購入者1100人が来場した。

 関係者によると、取材は地元の北海道放送(HBC)などマスコミ3社が申請。少年は北海道放送の腕章と社名を記したカードを身につけ、レンタル会社から借りた業務用ビデオカメラを持ち込んで、テレビ局カメラマンに交じって撮影をしていた。ビデオカメラにも「HBC」のステッカーが貼られていたという。

 主催者側が設定した取材時間は午後1時半からの握手会の冒頭5分間だけ。テレビ局のスタッフたちはそこで会場を出ていたが、少年は午後5時頃まで撮影を続けていた。数人ずつ12レーンに分かれたメンバーたちを1レーンごとに丁寧に撮影し、時にはメンバーに声をかけるなど、いわゆる“コメント撮り”までしていた。

 そして12レーンの最後まで来たときに、長すぎる撮影を不審に思ったスタッフが声をかけると「上司に聞かないと」と言い、その場で電話。スタッフが上司と名乗る人物と話をしたが、つじつまの合わない内容だった。

 そこで、熱心なファンの暴走と感じ「誰のファン?」と尋ねると、現在人気急上昇中の横山由依(18)の名を挙げた。しかし、彼女はこの日のイベントには不参加で「個人的趣味というよりは映像を売るなど組織的犯行の可能性もあるため悪質と判断」(関係者)して、警察に通報した。

 ファンによるイベントの撮影は禁止しており、関係者は「このような行為をした場合、今後一切のイベントや劇場への立ち入りは禁止させていただきます」としている。

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2011年5月18日のニュース