伊藤蘭 悲しみの弔辞「ずっとずっと愛しています」

[ 2011年4月26日 06:00 ]

田中好子さんの遺影の前で弔辞を読む伊藤蘭

田中好子さん葬儀・告別式

 25日に営まれた女優田中好子さんの葬儀・告別式では、「キャンディーズ」の仲間だった伊藤蘭と藤村美樹さんがそれぞれ弔辞を読んだ。藤村さんは、田中さんの遺影に「私たちは永遠にキャンディーズだからね」と呼び掛け、伊藤も「いつか会える時まで、もう少しだけ待っていてね」と声を震わせながら語り掛けた。

 伊藤は、美樹さんの後に遺影の前に立った。「スーさん」と優しく語りかけた後、「あなたが旅立つとき、一人で寂しくないように、美樹さんと一緒にあなたの名前を何度も呼びました。私たちの声はちゃんと届いていましたか?」と最期の瞬間を振り返った。

 3人は中学時代、東京・奥多摩のキャンプで知り合い、そろって、渡辺プロダクションが経営する東京音楽学院に入学。72年にNHK「歌謡グランドショー」のマスコットガールに選ばれたのをきっかけにキャンディーズを結成、73年にレコードデビューした。わずか4年半後の78年に解散したが、その後、30年以上にわたって定期的に食事会を開いて交流。伊藤が89年に俳優の水谷豊(58)と結婚した後は、2人を自宅に招き、水谷も交えた友情が続いた。

 田中さんから乳がんの事実を知らされたのは3年前。美樹さんと相談して週1回、病室に通うことを決めた。「本当はつらいはずなのに、いつも3人で会う時は“笑うことが一番の薬なのよ”と言って、明るく楽しい時間を過ごし、反対に私たちの方が励まされていたような気がします」と、前向きに病魔と闘い続けた故人をしのんだ。

 最後は遺影に向かって「もう一度だけでいいから3人で会いたかったです」と声を振り絞った伊藤。「さよならは言わずにおきますね。これからは、今までの心配や不安から解き放たれて、どうかゆっくり休んでほしいと思います。ずっとずっと愛しています」とメッセージを送って弔辞を締めくくった。

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2011年4月26日のニュース