難民キャンプ、学校で落語…笑福亭鶴笑がイラクへ

[ 2010年11月29日 18:47 ]

 戦争で傷ついた子どもたちを笑顔に―。NPO「国境なき芸能団」代表の落語家の笑福亭鶴笑(50)が29日、大阪市内で記者会見し、落語会を開くためイラクに向けて30日に出発すると発表した。鶴笑は「ビデオで見た子どもたちの悲しそうな顔が頭から離れない。心が温まる笑いを届けたい」と語った。

 鶴笑に同行する非政府組織(NGO)「イラクの子どもを救う会」代表の西谷文和さん(50)によると、訪れるのはイラク北部のクルド人自治区スレイマニア周辺。旧フセイン政権の化学兵器で約5千人が虐殺された町、ハラブジャの小学校や、イラク戦争でバグダッドから逃れたイスラム教スンニ派の人々が暮らす難民キャンプなど4カ所で落語会を開く。日本語で口演し、現地語の説明文や通訳を交える。ノートや食品などの救援物資も届ける。
 鶴笑は2003年に文化庁から「文化交流使」に指名され、06年には「国境なき芸能団」を設立。ドミニカやブラジルなど各国で落語を演じた経験がある。

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2010年11月29日のニュース