田原総一朗氏発言は「配慮を欠き不適切」

[ 2010年3月10日 16:19 ]

 ジャーナリストの田原総一朗氏がテレビ朝日の番組で、拉致被害者の実名を挙げ「生きていない」と発言した問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会(堀野紀委員長)は10日、「配慮を欠き不適切」と指摘、発言をめぐる局の対応も迅速性に欠けるなど放送倫理上の問題があったとする見解を発表した。

 田原氏は、昨年4月25日未明の「朝まで生テレビ!」で、横田めぐみさんと有本恵子さんについて「外務省も生きていないことは分かっている」と発言。拉致被害者家族会が「重大な人権侵害」と抗議し、同委員会に申し立てていた。
 委員会は、発言を「根拠を示すことなく断定した」と批判。5月30日の同番組で、田原氏とテレ朝が行った謝罪も「意思が明確に伝わらなかった」とした。一方で「発言は言論の自由の範囲内で、人権侵害とは認められない」と判断した。

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2010年3月10日のニュース