北野監督「不安だが夢のよう」

[ 2010年3月10日 08:56 ]

9日、パリで自作の美術作品をミッテラン文化相(中央)に説明する北野武監督

 フランスのミッテラン文化相は9日、パリのカルティエ財団美術館で、映画監督でタレントの北野武氏(63)に同国の芸術文化勲章の最高章コマンドール章を授与した。文化相はあいさつで北野監督の映画作品に見られる自然体と自由さを称賛した。

 北野監督は「文化の中心パリにあこがれを抱いていた。(受章は)夢のようだ。自分がこの勲章に値するか不安だが、値するように一生懸命努力する」と喜びを語った。
 授章理由の説明でミッテラン文化相は「(北野監督のように)私もテレビ業界にいたことがある。映画界でも働いた。(人生で)たびたびトラブルにも見舞われた」と述べて会場を沸かせた後、「北野監督の作品には、自然体の力がある。自由へのメッセージがあり、並外れた独創性がある」と称賛した。また「(人間の)多様性ということについて教えられた」とも語った。
 同美術館では11日から、北野監督の美術作品が一般公開される。北野監督は叙勲式に先立ち、文化相を案内して自分の作品を説明した。パリの現代美術館ジョルジュ・ポンピドー芸術文化センターでも11日から北野監督の映画作品の連続上映会が行われる。(共同)

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2010年3月10日のニュース