残念!松田翔太 英語あいさつ用意も割愛

[ 2010年2月15日 06:00 ]

デルフィー劇場の前に立つ松田翔太(左)と大森立嗣監督

 俳優の松田翔太(24)が日本時間14日朝、独ベルリンで国際デビューを果たした。主演映画「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」が第60回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門で上映されたもので、新たな一歩に翔太も確かな手応えを感じていた。

 「ケンタ…」は市内のデルフィー劇場でお披露目され、ほぼ満員の700人が客席を埋めた。「フォーラム」は時代を敏感に反映した作品が集う部門。大森立嗣監督(39)とともに現地入りした翔太は17歳から2年間の英国留学で磨いた英語であいさつを準備。ところが前の作品の上映が延びて、やむなく割愛というハプニングに苦笑いを浮かべる一幕もみられた。

 それでも作品は温かく迎えられた。上映後の「Q&A」タイムには、ベルリン市民から「とてもよく日本の社会が描かれていて大好き。俳優も良かった」という好意的な声が多く寄せられた。

 父の松田優作さんが亡くなったのはベルリンの壁が崩壊した1989年のこと。そんな因縁も感じた翔太は世界デビューに寄せて「壁の崩壊と父親の死からたまたま21年という年が、自分にとっての“始まりのタイミング”になったことの偶然に驚いています。映画祭に初参加できたことは、自分が俳優としてやっていくこと、演技とは、俳優とは、ということなどと向かい合い始める良いスタートだと思っています」と力強く語った。

 市内の別の劇場では兄の松田龍平(26)が主演し、同じくフォーラム部門に招待された「蟹工船」がほぼ同時刻に公式上映。兄は大島渚監督(77)の「御法度」で00年のカンヌ映画祭を体験しているが、それぞれの上映が終わった後に合流。ビールで弟を祝福した。

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2010年2月15日のニュース