スイス裁判所 ポランスキー監督釈放請求を棄却

[ 2009年10月20日 21:15 ]

 スイスの刑事裁判所は20日、約30年前の米国での少女淫行事件のためスイス当局に拘束された、映画「戦場のピアニスト」のポランスキー監督の釈放請求を棄却する決定を下したと発表した。釈放した場合、「逃走する危険性が高い」とした上で、「米国への移送が認められない明らかな証拠はない」と判断した。

 刑事裁判所によると決定は19日付で、監督側は最高裁に上訴するとみられるが、監督の米国への移送は現実味を帯びてきた。監督はスイス司法省にも同様に釈放を要求していたが、同省は今月6日、要求を却下したことを明らかにしている。
 事件後フランスに逃亡、移住していた監督は9月26日、映画祭での授賞式出席のため降り立ったスイスのチューリヒ空港で米当局の国際手配を受けた地元警察に拘束された。しかし監督が高齢であることや映画界での貢献を理由に、フランス政府要人や欧州の文化人から釈放を求める声が上がっている。(共同)

続きを表示

2009年10月20日のニュース