オペラ指揮者 若杉弘さん死去

[ 2009年7月21日 23:03 ]

1990年10月、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団を指揮する若杉弘さん=東京・サントリーホール

 日本の代表的なオペラ指揮者で、新国立劇場オペラ芸術監督の若杉弘(わかすぎ・ひろし)さんが21日午後6時15分、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。74歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行い、後日お別れの会を開く。喪主は妻長野羊奈子(ながの・よなこ)さん。

 慶応大から東京芸大に転じ、卒業と同時にNHK交響楽団指揮研究員になった。その後、ドイツのドレスデン国立歌劇場常任指揮者、バイエルン国立歌劇場指揮者を務め、オペラ指揮者としてのキャリアを積んだ。
 帰国後は東京都交響楽団音楽監督・首席指揮者、滋賀県立芸術劇場「びわ湖ホール」芸術監督、NHK交響楽団正指揮者などを歴任した。東京芸大名誉教授。日本芸術院会員。
 2007年に新国立劇場オペラ芸術監督に就任。ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスら、ドイツ系作曲家の作品を得意としたが、山田耕筰の作品や、ツィンマーマンなど現代作品も積極的に上演した。
 08年に急性膵炎で入院、今年5月に予定していたオペラの指揮を取りやめた。

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2009年7月21日のニュース