マイケルさん長女号泣「最高のパパだった」

[ 2009年7月9日 06:00 ]

7日、米ロサンゼルスで行われたマイケル・ジャクソンさんの追悼式で、親族に囲まれ涙ながらにあいさつする長女パリスさん(中央)

 先月25日に急死した米歌手マイケル・ジャクソンさん(享年50)の追悼式が7日(日本時間8日)、米ロサンゼルスのステイプルズセンターで行われた。約1万7500人の一般ファンが入場し、スティービー・ワンダー(59)やマライア・キャリー(39)らが歌で故人を追悼。遺言書で遺産相続人に指名された子供3人も出席。生中継するテレビカメラに向かい、長女パリスさん(11)が泣きながらあいさつをした。

 ステージにはドラムセットなど楽器が置かれ、客席との間には、色とりどりの花が置かれた棺。客席最前列に遺族が座り、パリスさん、長男プリンスさん(12)、次男プリンス2世さん(7)が並んだ。これまで仮面で覆うなどして素顔を隠し続けただけに、CNNなどの米メディアは何度も3人の表情を伝えた。
 午前10時半(日本時間午前2時半)から約2時間半にわたった式の終盤、ステージ上に遺族がそろった。パリスさんは「ひとつだけ言いたいのは…」と語り出し「生まれた時からずっと最高のパパだった。とても愛してる」と声を振り絞った。涙をこらえきれなくなると、マイケルさんの妹ジャネット(43)が抱きしめ支えた。
 公の場で口を開いたのは初めて。ロイター通信は、63年に暗殺されたケネディ米大統領の葬儀で、当時3歳だった長男ケネディJrさん(99年に死去)が敬礼をした場面を引き合いに出し、「今回も同じく歴史に残る瞬間になるだろう」と指摘した。
 マイケルさんが作詞作曲した「We Are The World」の合唱では子供3人も壇上で声を合わせた。
 80年代、マイケルさんと交際が報じられた女優ブルック・シールズ(44)は「知り合った時は13歳だった。彼はキング・オブ・ポップスと呼ばれていたけど、私といるときはリトル・プリンスだった」と涙声で振り返った。そして「一緒に出掛けて写真を撮られた時は、似合わないカップルとか書かれたことがあったけど、一番自然で気を使わない友情の形だった。2人きりの時はまるで子供のように楽しかった。そんな絆(きずな)があった。お互いに別の相手との子供ができたとしても、その絆は変わらないと語り合った」と話した。
 マイケルさんと同じく少年時代から成功を収めたスティービーは「この瞬間は生きていて見たくなかったと願っていた、そんな時だ」と悲しみに暮れた。マライアは歌い終えると「寂しい」とつぶやいた。
 会場には、プリンスさんとパリスさんにとって母親で、マイケルさんの前妻デビー・ロウさん(50)の姿はなかった。

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2009年7月9日のニュース