羽賀被告の無罪導く 元歯科医を立件へ

[ 2009年3月5日 22:56 ]

 未公開株の譲渡をめぐり3億7000万円の詐欺と恐喝未遂罪に問われたタレント羽賀研二(本名・当真美喜男)被告(47)の公判で、被告側証人として証言した元歯科医を、大阪地検が近く偽証の疑いで立件する方針を固めたことが五日、分かった。

 公判では、被害者とされる羽賀被告の知人男性が、株の元値を知った上で高値で買い取ったかどうかが最大の争点だったが、元歯科医は「知っていた」と証言。大阪地裁は昨年11月、これを重視し、羽賀被告を無罪とした。

 一審公判で被告側は、元歯科医は羽賀被告とカフェレストランで知り合い、一度歯の治療をした程度の間柄なので証言の信用性は高いと主張。しかし、捜査関係者によると、地検の任意の事情聴取で、羽賀被告と親しい関係にあることが判明し、男性とのやりとりなどに関して説明があいまいだという。地検はことし一月、関東地方の元歯科医宅を家宅捜索した。

 羽賀被告は、2001年に医療コンサルタント会社の未公開株購入を手配するよう男性に依頼された際、実際の三倍の価格を説明し、代金と手数料を詐取したなどとして、07年に起訴された。
 元歯科医は昨年八月の公判で「男性に『40万円の株を120万円で買ってもうかるのか』と尋ねたら、『上場したら損はない』と答えた」と証言。大阪地裁は「被害者の証言に全幅の信頼を置くには合理的な疑いが残る」として羽賀被告を無罪とし、検察側が控訴している。

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2009年3月5日のニュース