「おくりびと」にオスカー贈られるかも!

[ 2009年1月23日 06:00 ]

 米映画の祭典「第81回米アカデミー賞」の各賞候補が22日、米映画芸術科学アカデミーから発表され、本木雅弘(43)主演の「おくりびと」(監督滝田洋二郎)が外国語映画賞部門にノミネートされた。日本作品の同賞候補入りは、第76回の山田洋次監督(77)の「たそがれ清兵衛」以来で5年ぶり。授賞式は2月22日(日本時間23日)にロサンゼルス市内で行われる。

 「JAPAN、Departures」。ロスのノミネート発表会場で「おくりびと」の英題がアナウンスされた。候補入りを告げたのは、第79回に「ラストキング・オブ・スコットランド」で主演男優賞を受賞した米国のフォレスト・ウィテカー(47)ら。現地からの報告に、日本で吉報を待った配給・宣伝の松竹社内からは大歓声。滝田洋二郎監督(53)は「映画人のあこがれ、夢であるアカデミー賞ノミネートは大変光栄であり、誇り」と感激し、本木は「信じがたい出来事にボウ然と悦(よろこ)びをかみしめています。作品も生き物で、人間同様、多くの皆さんに愛された結果、大きく成長できたのだと思います」と直筆のファクスでメッセージを寄せた。
 今月14日の1次選考では65作品の中から9作品に残った。すでにカナダの第32回モントリオール世界映画祭でグランプリ、中国の第17回金鶏百花映画祭で国際映画部門の作品賞など、各国で高い評価を得ていた。
 遺体を棺に納める「納棺師」という仕事を通し、生と死の尊さを描いている。遺体を清めるときの日本的で美しい儀式、所作がアカデミー会員の胸にも響いたようだ。
 同部門では昨年、浅野忠信(35)が主演したカザフスタン映画「モンゴル」がノミネート。今回のライバルは08年カンヌ国際映画祭最高賞受賞の仏作品「クラス」など4作品。「おくりびと」が受賞すれば、名誉賞を除くと日本映画では初めてとなる。滝田監督と本木は授賞式に参加する方向で、23日午前11時から都内で会見する。

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2009年1月23日のニュース