電車に引きずられ…全盲の落語家が重体

[ 2008年12月2日 11:16 ]

笑福亭伯鶴さんが列車にはねられた阪急宝塚線三国駅の現場を調べる駅員

 1日午後11時ごろ、大阪市淀川区三国本町3丁目の阪急宝塚線三国駅ホームで、全盲の落語家笑福亭伯鶴(本名丹羽透)さん(51)が梅田発雲雀丘花屋敷行き普通電車に接触して引きずられ、脳挫傷と両脚骨折で重体となった。

 淀川署は伯鶴さんが誤って接触した可能性があるとみている。脚をホームと電車にはさまれ約15メートルにわたって引きずられたとみられ、詳しい状況を調べている。
 調べや阪急電鉄によると、伯鶴さんは普通電車を降り、先頭車両付近のホームをふらふらした様子で歩いていた。電車が動きだした際、車両側面にぶつかって引きずられ、ホーム端のフェンスを乗り越えたところで倒れていた。男性会社員らが近くで事故を目撃していた。
 車両側面には2両目から最後尾の8両目に引っかいたような傷が残り、8両目に血痕が付着。ホーム下には視覚障害者用のつえが落ちていた。
 所属事務所によると、伯鶴さんは大阪市内で仕事の打ち合わせをして飲酒し1人で帰宅途中だった。
 阪急電鉄によると、ホームには視覚障害者用のタイルが敷かれていた。当時、駅員はおらず、車掌と運転士が安全を確認していたという。

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2008年12月2日のニュース