実力段違いのものまね芸人「お笑いの真髄は奥深さ」

[ 2008年10月27日 10:11 ]

「言葉が雑になっているのも気になる」とコロッケ。舞台でどう表現するか注目だ

満点大笑い!鬼才芸人2人が今年もシアターアプルに

「おバカキャラ悲しむべきこと」本物芸人の厳しい視線

小松政夫プロフィール

コロッケプロフィール

 東京・歌舞伎町のシアターアプルで29日に初日を迎える「爆笑街道まっしぐら」(主催スポーツニッポン新聞社、コマ・プロダクション)。ベテランコメディアン小松政夫(66)と共演するものまねタレントのコロッケ(47)は、「あえて触れてはいけないところを、舞台だから触れてみたい」と語った。
 偽装、無責任な辞任、汚染…。今年のキーワードは目を覆いたくなるようなものばかり。「今年ほどお辞儀をした人、頭を下げた人が多かった年はなかったんじゃないかな」とコロッケ。不祥事の象徴的なシーンを切り取って、それを小松と2人でパロディにしながら「いい大人がバカやってるよという感覚で見てもらって、やっぱり何か今の時代っておかしいよね、というのが伝わればいい」。
 多くのものまねタレントの中で他の追随を許さない。「当意即妙(機転のきく)人。前進しようという努力が感じられる芸人。(他の芸人と)力が全然違う」。20歳近く年齢が違う小松のコロッケへの評価はすこぶる良い。昨年の「昭和ギャグパレード」に続く第2弾を行うのも、観客のウケがいいからだけではなく、2人が互いを高めるために年に1度自然と顔を合わせるといった感じだ。
 観察眼は鋭い。大先輩である小松のちょっとした仕草から言葉遣いまで「盗んで見て覚えてやろう」という気持ちが強いという。勉強しないとやっていけない世界だという考えは、長年の経験で培われたもの。「なんか得意のギャグやってウケても本物じゃないと長くは続かない。本物を持っているからあえてくずしても面白い。1つ1つの仕草が奥深くないと。時代や年代に関係なく、それがお笑いの真髄」。
 舞台は稽古でやったことと全然違うアドリブで進行することも多々ある。ハミ出ても、引き出しがたくさんあるからこそ、逆に面白いものを見る側に届けることができる。
「次は動いていたものが動かなくなった、という芸をやりたい。究極ですね」。お笑いへの探究心は尽きることがない。

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2008年10月27日のニュース