北野監督 次作は「画家の悲劇の一生」

[ 2008年4月10日 06:00 ]

北野武監督最新作「アキレスと亀」の製作発表に出席した(左から)北野武監督、樋口可南子、麻生久美子、柳憂怜(ユーレイ)

 北野武監督(61)による通算14作目の映画「アキレスと亀」が08年秋に公開される。9日、東京・調布の日活撮影所で製作発表が開かれた。

 芸術至上主義で、絵を描くことに人生をささげた画家の悲劇をこっけいに描き、タイトルは古代ギリシャの物語「ゼノンのパラドックス」から引用。画家の中年期をたけしが演じ、監督自らが描いた約70点の絵画が登場。麻生久美子(29)、樋口可南子(49)、徳永えり(19)らが北野組初参加となる。
 俳優や映画監督らの苦悩、葛藤(かっとう)を描いた前2作「TAKESHIS’」(05年)「監督・ばんざい!」(07年)の流れをくんでおり、監督は「むちゃな映画を2度もやって怒られた。たまには客が入る映画をやらないと撮らせてもらえなくなる。遊んでばかりいられない」と危機感!?を募らせ本気モードに。97年にグランプリ(金獅子賞)を獲得したベネチア国際映画祭への出品が有力視される。「海外じゃ“マエストロ”と呼ばれるのに日本では“あいつ”呼ばわり。日本で見てもらわないと困る」と国内でのヒットにも意欲を見せた。

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2008年4月10日のニュース