「夜ヒット」指揮者ダン池田氏が死去

[ 2008年2月22日 06:00 ]

死去したダン池田氏

 NHK「紅白歌合戦」などでバックバンドを指揮した人気バンドマスターのダン池田(本名池田啓助=いけだ・けいすけ)さんが呼吸不全のため昨年12月25日午後7時15分、都内の病院で死去していたことが21日分かった。72歳。韓国ソウル市出身。葬儀は親族で済ませた。

 喪主で妻の節子さんによると、ダンさんは98年に脳梗塞(こうそく)で倒れて入院。退院後は自宅でリハビリしていた。軽い障害が残り、昨年11月13日には自宅で転倒。脳出血を起こして再入院していた。節子さんは「バンド界から引退して20年、静かに暮らしていましたし、皆さまに発表するのは控えていました」と話した。
 中央大学在学中にプロのトランペッターとして活躍。68年にジャズのビッグバンド「ニューブリード」を結成し、フジテレビ系「夜のヒットスタジオ」「オールスター家族対抗歌合戦」など人気音楽番組で指揮。「紅白歌合戦」は72年から84年まで務めた。
 85年に告発本「芸能界本日モ反省ノ色ナシ」を出版。実名での執筆が話題を呼び70万部のベストセラーとなったが、これが引き金となり、追放される形で芸能界から退いた。当時、スポニチ本紙の取材に「そんなに大騒ぎすることじゃない。当たり前のことを書いただけ」などと答えていた。告発本は第2弾も発売された。10年ほど前に会った音楽関係者によると、一日中、ビールばかり飲む生活を送っていたそうで「アルコール依存症で、固形物がのどを通らないような状態だった」という。

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2008年2月22日のニュース