阪神 高橋遥人「僕、出陣したことなかったので」1軍で迎えた“初めての春”はアドレナリンとともに…

[ 2026年3月29日 10:00 ]

セ・リーグ   阪神2―0巨人 ( 2026年3月28日    東京D )

<巨・神(2)>9回、最後の打者・岸田を空振り三振に仕留め完封勝利の高橋はガッツポーズ (撮影・村上 大輔)
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 高橋と話をしたのは開幕の舞台となる東京に入る直前だった。9年目で初めての開幕ローテーション入り。“初春”を前にして、混じり気のない率直な言葉の数々を並べた。

 「本当に、あらためて野球選手の休みって少ないんだなって感じてます」。すぐに理解できなかったが、そういうことかと合点がいった。入団以来、度重なる故障に苦しんできた左腕。12、1月のオフシーズンを過ごし、2月のキャンプを経て結果を積み上げるべく3月からマウンドに上がるプロ野球選手としては当たり前のサイクルをようやく体感できていた。

 「出陣式って言葉自体を知らなかったんですよ。出陣式って何?って。僕、今まで出陣したことなかったんで(笑い)。昨年までは単独で出陣してたんで…」。開幕戦の直前にフロント、監督、選手、スタッフがベンチ裏に集まって士気を高める恒例儀式の存在も知らなかったそうだ。リハビリの日々から解放され、3月は毎週マウンドに上がる「先発投手の日常」を送る中での初めて知ること、体験することが嬉しかった。

 「もうキャンプ中の実戦、オープン戦からずっと緊張してます。昨年までも試合では緊張するんですが、今年はそれが2月、3月から来てるって感じで」。計5度の手術を経験している高橋にしか分からない感情、見える景色がある。「マウンドで打たれるのもきついですけど、投げられないことはもっとしんどいので。本当に話にならないぐらいきつい」。プロ野球人生で初めて桜の季節に味わうマウンドでのヒリヒリ感と高揚感を胸に東京に入った。

 前日のパフォーマンスについては詳細に記すまでもない。9回112球を投げて5年ぶりの完封勝利。試合後の「アドレナリン出ました」のフレーズに実感がこもる。これ以上ないシーズン初登板…いや出陣か。(遠藤 礼)

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