阪神ドラ1・立石正広  故障中に見た1年目の森下、佐藤輝の打撃動画がヒントに 初安打「うれしくて」 

[ 2026年5月20日 01:15 ]

セ・リーグ   阪神4―2中日 ( 2026年5月19日    倉敷 )

<神・中(10)>2回、プロ初安打を放ち、ガッツポーズを決める立石(撮影・平嶋 理子)
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 阪神のドラフト1位・立石正広内野手(22)が19日、中日戦(倉敷)で「6番・左翼」で待望のデビューを果たした。創価大から3球団競合の末に入団した昨秋ドラフトの目玉が2回無死から中前へプロ初安打をマーク。新人合同自主トレから故障が続いたが、故郷の山口県防府市と同じ中国地区の岡山県倉敷市でプロの戦いが幕を開けた。チームは4―2で勝利し、首位ヤクルトに1ゲーム差に迫った。 

 立石の打球は一瞬にして中前へ抜けた。2回先頭で迎えたプロ初打席で快音を響かせた。一塁ベース上では両拳を握ってガッツポーズ。入団後、3度の故障を乗り越え、ついにたどり着いた1軍舞台だった。

 「初めてこんな環境の中で野球をして。その中でスタートを切れたことがうれしくて。(自然とガッツポーズが)出ました」

 初球を振り抜いた一打は待望のプロ初安打。24年のドラフト1位左腕・金丸が投じた球場表示「165キロ」の直球を捉えた。誤計測とみられる地方球場ならではのハプニングはあったものの歓喜の記念球は、無事に一塁ベンチへ。「(両親に)会った時に渡せたら」。家族へ感謝を込めて直接、手渡す予定だ。球団新人野手のプロ初打席初安打は21年の中野以来、ドラフト1位に限れば16年高山俊以来だった。

 負傷が度重なり出遅れた。その裏で、実はもう一つの悩みを抱えていた。プロの投手のスピードに対応することを目的に入団後には打撃フォームを改造。ドジャース・大谷のようなノーステップ打法に挑戦していた。しかし実戦では苦戦。「打撃が小さくなっている」。そう実感した。シンプルさを追求するあまり持ち前の力強いスイングは影を潜めた。「これじゃダメというか、ケガをしている期間で、もう一回打撃を見直そうと」。体を動かせない時期は、ヒントを求めてカブス・鈴木らの打撃動画に熱視線を送った。

 そして行き着いた先は森下、佐藤輝の1年目の動画だった。「凄い方々。自分と同じ1年目は、どんな感じだったのかな」。映像にはルーキーイヤーの2人がやや強引に見える程、フルスイングしていた。その姿で気づいた。「今の2人のスイングは、1軍で出続けて、試行錯誤してシンプルになったもの。自分もまずは思い切り振ってみないと、何も生まれない」。故障から復帰後のフリー打撃では足を上げる打ち方を試した。「これで行く!」と決心した。この夜のプロ初安打は足を上げ、思い切りスイングをかけて決めた。そこに迷いは一切なかった。

 「チャンスで打てたら、もっと貢献できた」。記念すべき一打を放っても反省は忘れなかった。期待の黄金ルーキー。立石伝説が幕を開けた。 (松本 航亮)

◇立石 正広(たていし・まさひろ)2003年(平15)11月1日生まれ、山口県出身の22歳。小1から野球を始め、高川学園中では高川学園リトルシニアでプレー。高川学園では1年春の中国大会からベンチ入り。3年夏の甲子園では1回戦の小松大谷戦で2ランなど、高校通算10本塁打。創価大では1年春からベンチ入り。2年春に東京新大学リーグ3冠王。3年春、4年春は本塁打と打点の2冠。3、4年時には大学日本代表にも選出。25年ドラフト1位で阪神入り。1メートル80、87キロ。右投げ右打ち。

○…プロ初出場のドラフト1位新人・立石(神)が、2回の初打席で金丸(中)の初球を中前へプロ初安打。阪神新人野手のプロ初打席初安打は21年の中野(20年6位)以来5年ぶり。3月26日ヤクルトとの開幕戦で途中出場し、9回に近藤の初球を中前打した。ドラフト1位野手では16年の高山俊以来10年ぶり。3月25日、中日との開幕戦、初回先頭で大野の5球目を左前打している。

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