【検証侍ジャパン(2)】GM不在、監督にかかる“交渉”の重圧…メジャー選手増で“編成役”立てる必要も

[ 2026年3月18日 05:30 ]

選手の招集役も担った井端監督(左)。編成面の負担は大きかった
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 【検証侍ジャパン~届かなかった連覇~(2)】2カ月かかっても答えが届かない。「一日でも早くリストの返事が欲しい…」。昨年11月、井端監督は本当に苦しそうに漏らした。同9月に大会主催者のMLB傘下「WBCI」に送った大谷らメジャー組の招集可否を問い合わせたリストの回答が一向に返って来ず、国内組の編成にも影響して後手に回った。

 大谷の投手としての登板可否の判断はドジャースに委ねられた。球団と保険会社が交わす「保険問題」も2度の右肘手術歴でクリアできず、11月25日の出場表明時には「打者専念」が条件となった。

 日本代表監督は采配だけに集中できる体制にない。選手の招集役も担い、メジャー組との“交渉”のために渡米するなど編成面の負担は指揮以上と言ってもいい。日本以上にメジャー選手を抱える他チームには編成担当のGMが存在した。米国のマイケル・ヒルGMは元マーリンズのGM。ドミニカ共和国のネルソン・クルーズGM、プエルトリコのカルロス・ベルトランGMはメジャーの元スター選手だ。公式会見に監督と並んで出席。責任や負担が分散された。

 侍は最終的にメジャー組は前回大会の4人から倍増し、過去最多の8人が出場した。井端監督は極秘で何度も渡米し、オフの自主トレ地にまで足を運んで打診。日本ハム監督を務めた前回大会の栗山監督と違い、大谷とはほぼ面識もなかった。二足のわらじは想像以上の重圧がかかる作業だった。

 対照的に決勝に進出した米国は昨年4月に早々とヤンキース・ジャッジの主将就任を発表。その後もMLB公認の“フライング選出”を連発し、スムーズな編成を進めた。日本代表は最後30人目となった吉田の選出発表が開幕1カ月前の2月4日。宮崎合宿中の2月21日にパドレス・松井が左脚の張りを訴えた報告が入った際もWBCIの手続きが滞り、辞退と代替選手の発表まで5日を要した。

 米国が“史上最強チーム”を結成するなど国際大会へのメジャー選手出場は加速傾向。大きな力を持つMLBと太いパイプを持つ人物を編成役に立てるなど、新たな仕組みづくりが侍ジャパンに迫られている。(WBC取材班)

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