【26年版球界新士録(8)中日2位・桜井頼之介投手】母の誕生日と同じ背番「16」で親孝行

[ 2026年1月21日 05:30 ]

中日ドラフト2位の桜井頼之介
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 桜井には絶対に負けられない理由がある。支えてくれた父・寿章さん(56)への恩返し、そして、病魔に見舞われた母・麻衣子さん(58)に、雄姿を見せるためだ。

 「母の病気のことは当時は実感がないというか、よく理解できていない状態でした。父は仕事と母の看病、僕の食事のことなど、大変だったと思います」

 中1だった16年、麻衣子さんは大腸がんを患った。桜井は電車とバスを乗り継ぎ、病床の母を何度も見舞った。リンパ節や肺、肝臓と3度も転移しながら麻衣子さんは「“あの子のために生きるしかない”と。今は寛解しました」。寿章さんも懸命に愛妻と愛息を支えてくれた。

 「自宅は甲子園の近くで自転車でも行ける距離。よく高校野球を見に行っていました。母も“甲子園なら見に行ける”と。自分が投げているところを見せたいと目指しました」

 聖カタリナ学園(愛媛)に進学した右腕。3年春の甲子園大会では母校を初の聖地へ導いた。東北福祉大では、昨年の全日本大学野球選手権大会で日本一に貢献。いずれも観戦に訪れた両親の前で、懸命に腕を振った。

 兵庫県尼崎市出身。小1の時、寿章さんと近所の公園で初めてキャッチボールをして「面白いな」と夢中になった。「母の誕生日が10月16日なので、背番号16に決まって良かったです。プロで活躍することが恩返しだし、一番の親孝行になると思う」。そう言葉に力を込めた。 (湯澤 涼)

 ◇桜井 頼之介(さくらい・よりのすけ)2003年(平15)7月21日生まれ、兵庫県尼崎市出身の22歳。小1から野球を始め、聖カタリナ学園では3年春に甲子園出場。東北福祉大では25年6月の全日本大学野球選手権で最優秀投手賞に輝き、同7月の日米大学野球選手権で日本代表に選出された。1メートル75、68キロ。右投げ右打ち。

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