【甲子園】有田工は堅守が崩れ、開幕戦で散る 同点8回に4失策…13年夏の再現ならず

[ 2024年8月8日 05:00 ]

第106回全国高校野球選手権大会第1日 1回戦   有田工6―10滋賀学園 ( 2024年8月7日    甲子園 )

<有田工・滋賀学園>敗れた有田工ナイン(撮影・大城 有生希)
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 第106回全国高校野球選手権大会(17日間)は7日、開場100周年を迎えた甲子園球場で開幕した。開会式、1回戦3試合が行われ、2年ぶり出場の有田工(佐賀)は開幕戦に登場。7失策と守備が乱れて滋賀学園に6―10で敗れ、開幕戦で勝利した13年夏の再現はならなかった。9回に適時打を放った2番・川尻泰翔らスタメン5選手が2年生で来夏の雪辱を誓った。

 誰も諦めていなかった。6点を追う9回1死一、二塁。有田工の2番・川尻が中前に適時打を放つと、ベンチに向かって喜びを爆発させた。「とにかく塁に出て次に回したかった。コンパクトに打つことができました」。川尻と同じ2年生の井崎蓮も適時打で続いて4点差まで追い上げるも届かず…。開幕戦に勝利した11年前の再現はならなかった。

 初回に3点を先制されたが、1―3の4回に3点を挙げて一時リードを奪った。先頭だった川尻が強く叩きつけた投手内野安打で出塁。「絶対に生きてやろうと走りました」。ここから打線がつながり、2本の適時打などで逆転に成功した。

 運動センスの良さは母親譲りだ。母・りえさんはバレーボールVリーグの久光製薬や日立でセッターとして活躍した。打撃の調子が悪い時には「あんまり考えずに自分らしく打てばいいよ」と助言をくれた。双子の兄・裕翔(ゆうが)さんは武雄の野球部員。佐賀大会の初戦で敗れた兄からは「頑張れ、絶対にいける」と励まされてきた。

 4―4から4点を勝ち越された8回だけで4失策するなど、計7失策の守備の乱れが響いて初戦突破はならなかった。梅崎信司監督は「(守備は)一番やってきたところなので悔しい」と肩を落とした。新チームはスタメンで出場した2年生5人が中心となる。川尻は「また(佐賀で)優勝できるようにしたい」と聖地を必ず再訪すると誓った。 (杉浦 友樹)

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