【甲子園】元スカウト部長に直球質問!7回制は?「選手は試合で上手くなる」「1打席でも多く見たい…」

[ 2024年8月7日 11:39 ]

甲子園で金の卵をチェックする吉田氏(撮影・柳内 遼平)
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 第106回全国高校野球選手権大会(17日間)が7日、甲子園で開幕した。スポニチ高校野球取材班にはDeNAでスカウト部長を務めた吉田孝司氏(78)が同行する。ネット裏の記者席から「金の卵」に鋭く眼光を光らせる。

 当コーナーの「元スカウト部長に直球質問!」ではアマチュア野球担当記者が素朴な疑問点を吉田氏にぶつけていく。

――高校野球では7イニング制導入が議論されている。巨人時代は森昌彦に次ぐ2番手捕手としてV9を支えた吉田氏の意見は。
 「俺たち昔からやってきた人間としてはね、やっぱり野球というのは9回あってええよなぁ。ドラマが生まれてきてるから。7イニング制はどうなんだろうな…野球というのは前半があって中盤があって、後半があって、その間にドラマがあるじゃない。7イニング制になっちゃうとな、作戦面も変わってくるだろうし野球自体が変わっていくしね」

――スカウト目線では。
 「野球は試合でたくさん投げて、たくさん守って、たくさん打って、技術が上がっていくわけなんだよ。そういう面ではね練習でやるのと試合でやるのとは、もう技術の向上は全然違ってくるわけよ。それはやっぱり緊張感を持って野球をやるっていうのは1番うまくなるわけ。自分が現役のときも川上(哲治)さんによく言われたもんだ。試合は緊張感が違うとね。プロでもシーズンと日本シリーズで全然違うね。先発なんて言われたときにはもう2時間前くらいからお腹がいたかったよ。金田(正一)さんだって開幕戦のときには顔面蒼白(そうはく)だった。あの名投手だよ。そういう試合のプレッシャーを乗り越えていくことで選手はうまくなっていくんだな」

――スカウトにとって選手が2イニング出場機会減ることは大きいか。
 「そうだね。投手でいえば後半戦のスタミナを見ることができなくなるし、打者も1打席でも多く打席を見たいよね。人生を変える打席になるかもしれないからね。暑さ対策は大変良い試みだけども、スカウト目線としてはこの暑さの中でどれだけプレーできる体力があるかもチェックしているよ。シーズンを戦い抜く体力につながってくるからね」

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