栗山英樹氏から球児たちへ熱い思い送る「球児たちの魂が生きる元気を、本当に大切なものを伝えてくれる」

[ 2024年8月7日 05:00 ]

栗山英樹氏から球児に送られた詩
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 侍ジャパン前監督の栗山英樹氏(63=日本ハムチーフ・ベースボール・オフィサー)が6日、7日開幕の第106回全国高校野球選手権大会に出場する球児たちへ、熱い思いを込めた詩を送った。「日本の至宝 こころの故郷 甲子園」と題し、人々の心を揺さぶる球児たちの魂に期待した。甲子園球場では開会式のリハーサルが行われ、昨年に続いて49代表校が場内一周する従来の入場行進を確認した。

 今、コロナ禍が終わって時代は変革期を迎えている。まだ元気がないとも言われる日本に、本当に必要なものは何か。それは、大変な時だからこそ、その瞬間、瞬間に全力を尽くし切っていくことではないだろうか。

 パリ五輪で、日本の選手たちが見せる姿に心が震える。人生をかけ、世界の頂点を目指して挑む。体格差など全ての壁を越え、日本選手の良さを存分に発揮し、どの競技でも世界で勝負できるということを示してくれている。日本人として誇りに思う。パリ五輪で日本選手たちが見せてくれる魂は、甲子園へとつながっていく。

 子供の頃からそこを目指し、一球に、一つのプレーに全てのものを出し尽くす。五輪という夢の舞台と同じように、甲子園は世界に誇れるものだ。仲間のために、応援してくれる人のために、ひたすら全力を尽くす。日本人の心にある、そういう姿が感動を呼ぶ。それは、日本人がずっと大切にしてきたものではないだろうか。

 こういう時代だからこそ、大変な時だからこそ、甲子園が持っているものが、より大切になってきているように思える。今こそ球児たちの全力を尽くす姿が、その魂が、いろんな世代の人たちに生きる元気を、本当に大切なものを伝えてくれると信じている。

 甲子園とは、そういうところだ。だからこれだけ大切にされ、長く続いてきた。まさしく「至宝」であり「故郷」なのだ。甲子園球場は100歳を迎え、選手権大会は106回を数える。今年の夏も見せてほしい、球児たちの魂を。(侍ジャパン前監督)

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