広島が首位死守 4番・小園が意地のV撃 右手一本で「たまたま当たったので、自分でもびっくり」

[ 2024年8月3日 05:45 ]

セ・リーグ   広島1―0中日 ( 2024年8月2日    マツダ )

<広・中>6回、先制の右前打を放った小園(撮影・岸 良祐)
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 広島・小園海斗内野手(24)が2日、中日戦の6回1死二塁から右手一本で低めの変化球を拾う執念の決勝適時打を放った。今季初先発した野村祐輔投手(35)の5回無失点の粘投に触発された若き4番が、意地の一振りで応えた。チームは3試合連続の1点差勝利で4連勝。貯金を今季最多に並ぶ9とし首位の座を守った。

 小園は体勢を崩されながらも、右手一本で必死に食らいついた。0―0の6回1死二塁で小笠原に2球で追い込まれながらも、3球目の外角低めチェンジアップを執念の技ありで右前へ運んだ。均衡を破る一打が決勝点となった。

 「特に全く狙っていない球で、たまたま当たったので、自分でもびっくりしている。(野村が)粘り強く投げていたので何とか点を取りたかった。いいところで出て良かった」

 7月20日の阪神戦以来、今季11度目の勝利打点。若き4番が期待に応え、新井監督も「彼らしい安打というか、あんな難しい球をね。いい適時打だったと思う」と目を細めた。4回2死の打席でも小笠原に2球で追い込まれたが、4球目の外角直球を捉えて左前打し7月20日以来のマルチ安打も記録した。

 「簡単に追い込まれたが、うまく粘れて良かった」

 今季は対右投手の打率・240に対し、対左投手は同・368。「そんなに右左で変えていないですけど、しっかり(積極的に)打ちにいくことは一番大事にしてやっている」。2安打した打席はカウントこそ投手有利だったが、凡打を恐れず、積極的に振りにいくことを貫き、結果につなげた。

 チームで唯一、全試合出場を続ける24歳は暑さ対策も万全だ。本拠地での試合日はマツダスタジアム内で1日2回、水風呂につかるのが習慣。「(球場に)朝来てからと、練習終わってから水風呂に入ったり、いろいろ工夫しながらやっている」。猛暑を乗り切るため、ひとときの“涼”を大切にしながらも、就寝時はクーラーの設定温度を低くしないようにするなど、自己管理を徹底する。

 「暑い中、ファンの方も応援してくださっているので(自分も)必死になってやっている。首位ですけど(2位と)ゲーム差も近いので、どんどん離していけるようにしたい」

 チームは3試合連続1点差での4連勝で首位を堅持。勝負の8月戦線で、勢いをさらに加速させていく。(長谷川 凡記)

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